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今にも泣き出しそうな声でそう言うAは、全てを察しているように見えた。
それでも、僅かな希望に縋るように、ローに尋ねたのだ。
ローは、声の震えを必死に抑えながら、Aに告げた。
「…コラさんは……ドフラミンゴに、殺された。」
Aは、音が辺りから無くなった気がした。
自分に命を説き自由と愛を与えてくれた恩人の死は、彼女の心を大きく抉った。
「……そ、う…だったの。……そりゃ…最近、連絡が無いわけだ…。」
「…俺を生かすために、コラさんは死んだ。」
声が震えるA。
ローはゆっくりと、あの日の真相を話し始めた。
「……ドフラミンゴがオペオペの実の能力を欲しがってたの、知ってるんだろ。あいつはオペオペの実をコラさんに食べさせて、猊塹啓蟒儉瓩鬚笋蕕擦襪弔發蠅世辰燭鵑澄
あの日、オペオペの実の取引がある海賊団と海軍の間で行われるはずだったんだ。それをドフラミンゴが嗅ぎ付けて、それを横取りしようとしてた。…でも、コラさんはそれを更に横取りして、俺に食わせた。そのせいで怪我をして…助けを求めた海兵は、ドフラミンゴが海軍に潜入させていたあいつの部下だった。」
「…ヴェルゴのことか。」
ローよりも前から
Aはローの知らなかったその男を知っていた。
「…コラさんは、ドフラミンゴを止めるために動いてた。」
「…うん、知ってる。」
「俺は、コラさんに貰ったこの命で、生きて、コラさんの本懐を遂げる。」
ローははっきりとそう告げた。
その言葉に、Aはローの背にそっと手を当てる。
「…ロー、私も…。私にも、それやらせて。」
「!!」
Aの声は、もう震えてはいなかった。
「…ロシィは、大切な人。ロシィのおかげで、私は今皆で笑っていられる。恩人の本懐…私も遂げたい。ローがそれをするというのなら、私はローを手伝いたい。」
「……じゃあ、お前も俺の子分だな。」
ベポ達に言う時とはまた違った口調だった。
真剣な、誓いを交わすときのような口調。
それにAも、真剣に答える。
「…よろしく、親分。私は、ローについて行くよ。」
珍しく顔を覗かせていた太陽が、雲に隠れた。
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─────────そうして、3年の月日が流れた。
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睦月(プロフ) - マリンさん» コメントありがとうございます!! そう言っていただけて嬉しい限りです(´˘`*) これからも頑張っていきます!! (2021年5月31日 8時) (レス) id: e2feea5660 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - ド直球に心に来ました!書き方からなにから全て凄く好きです!これからも無理せず頑張ってください (2021年5月31日 4時) (レス) id: 999a9c72ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2021年5月30日 8時