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「にしても…仮にも医者が“DEATH”ねぇ…。」
「イレズミ屋にも言われた。」
「そりゃ言われるでしょうよ。」
座って珈琲を飲みながら、Aはけらけらと笑った。
でも直ぐに、ローの手を取ってじっ…とタトゥーを眺める。
その仕草が綺麗で、ロー達は思わずどきりとした。
「…でも、いいね。医者って感じ。」
「!!」
「A、ときどき難しいこと言うよね。」
「はは、ベポにはまだ早かったかな。」
Aの言葉に、ローは少し驚いた。
「Aはどこにタトゥーいれてたんだ?」
「背中。この島に来た時に消したの。今じゃもうあまり痕も見えないよ。」
「ふぅん…。もう彫らないのか?」
「……次に彫る時は、余程の覚悟をした時だよ。」
シャチとペンギンの問いかけに、Aはまた一口珈琲を口に含んで言った。
──────
───
─
その日の夜、ローとヴォルフが話している声が聞こえてAは目を覚ました。
ベポやシャチ、ペンギンも目をこすりながら体を起こす。
「2人とも、まだ起きてたの…?」
「お前ら…ちょうど良かった。話がある。」
階段を降りて声のする方に行けば、ローは真剣な顔をしてA達に声をかけた。
何か決意をしたようなその表情に、全員は顔を見合わせる。
「何?話って。」
「…俺の“能力”について。」
「…!!」
ローの言葉に、4人はハッとした。
ヴォルフを救って見せたあの能力のことか、と。
Aの真紅の瞳が、ローをしっかりと捉えて呟いた。
「…聞かせて。」
「ああ…。」
ローは静かに語り始める。
…───スワロー島に来る前に、“オペオペの実”を食べて改造自在人間になったこと。
そのおかげで、珀鉛病を治せたこと。
このオペオペの実は究極の悪魔の実と呼ばれ、自分の命と引き換えに人に永遠の命を与える猊塹啓蟒儉瓩鮃圓Δ海箸出来ること。
だからこの能力を欲しがる人間が大勢いること。
「…この先一緒に居たら、お前らに迷惑かけたり…危ない目に遭わせることもあるかもしれねェ。」
そう言ったローを、Aはげんこつで殴った。
ゴンッといい音がして、「久々にいいのが入ったな」とペンギンが言う。
「何すんだよ!!」
「それでも一緒にいてくれ、くらい言いなよ親分。」
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睦月(プロフ) - マリンさん» コメントありがとうございます!! そう言っていただけて嬉しい限りです(´˘`*) これからも頑張っていきます!! (2021年5月31日 8時) (レス) id: e2feea5660 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - ド直球に心に来ました!書き方からなにから全て凄く好きです!これからも無理せず頑張ってください (2021年5月31日 4時) (レス) id: 999a9c72ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睦月 | 作成日時:2021年5月30日 8時