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第5話牴舷佑魑澆─究極の能力 ページ24

ある日の夜、5人は部屋に集まってバカ騒ぎをしていると、ペンギンから町で聞いた噂話が飛び出した。



「スワロー島の財宝伝説…私、聞いたことある。60年前にこの島に来た有名な海賊が、流行り病にかかってしまってこの島で命を落とした。その時に、財宝をこの島のどこかに隠したって話。」

「本当なら面白ェけど、そんなに長いこと見つかってないんじゃ信じにくいな。」

「ローさん!そんな夢のないこと言うなよ!」



酒場でもその話が時々出るようで、Aもその噂について知っていた。

ローは半信半疑だが、ベポはすっかり信じきってしまって、見つけてもいない財宝に目がくらんでいる。

すると次は、シャチが面白い話を聞いたと口を開いた。



「この島にはさ、海中を飛ぶツバメがいるらしいんだ。」

「飛ぶ?泳ぐんじゃなくて?」

「この数年、漁師が船を出した時に何度か巨大なツバメを海の中に見たらしいんだ。で、そのツバメが姿を見せる時には、決まって島中に大きな鳴き声が響くって聞いた。」



へぇ、とAがこぼすと、ローは何か心当たりのあるあるような顔。



「その鳴き声、聞いたことあるかもしれねェ。」

「ええ!?」

「こないだ俺だけ仕事が休みで、家に残ってた時に…キィィィンって甲高い音が急に聞こえたんだ。すぐにおさまったけど。」

「やっぱり海中を飛ぶツバメは実在するってことじゃん!」

「えぇ…そうかな…。」



嬉しそうにペンギンが叫ぶが、Aは微妙な様子。

それとは裏腹に、海中を飛ぶツバメが本当なら財宝伝説だって信用できそうだ、とシャチは随分とテンションを高くしていた。

それから彼らはどうやってツバメを捕まえるか、財宝がどこに隠してあるか、なんて話を眠くなるまで続けた。

冒険心をくすぐられるそれに、ローはガラにもなく興奮して話に参加していた。



──────
───




「あれ、A…仕事もう終わりか?」

「うん。今日は少し早く終わったんだ。」



診療所の仕事を終えて、自転車に乗って帰る途中。

ローはAと合流した。

彼女はローとは違って徒歩。

つい最近、タイヤがパンクしてしまって、ヴォルフの修理待ちだ。



「…後ろ乗るか?」

「え、私がこがなくて平気?」

「そうか歩いて帰るのかご苦労なこった。」

「わぁぁ待って!乗せて、ロー!」



ローの背は確かに伸びてはいるが、やっとAに並んだくらい。

まだまだAに子供扱いされるのを、ローは不服に感じていた。

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睦月(プロフ) - マリンさん» コメントありがとうございます!! そう言っていただけて嬉しい限りです(´˘`*) これからも頑張っていきます!! (2021年5月31日 8時) (レス) id: e2feea5660 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - ド直球に心に来ました!書き方からなにから全て凄く好きです!これからも無理せず頑張ってください (2021年5月31日 4時) (レス) id: 999a9c72ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睦月 | 作成日時:2021年5月30日 8時

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