第5話 ページ7
気づいたら部屋におり片付けを始めていた。
そこに同室だった晃がやってきた。
「お前、昇格だって！？しかも幹部補佐！！！」
『あぁ、うん、そうな「おめでとう！！！いやぁ！俺は嬉しいよ！！！！今度なにか奢ってな！！」…お、おう』
「じゃ、俺見回り行ってくるわ！」
言うことだけ言って台風のように去っていった晃。
昨日の叔父貴の件も結局言えなかったし、最早言いずらい。
そんな悶々と色々考えながら荷物整理をしていれば、部屋がノックされた。
『はい？』
「A昇格おめでとうなぁ」
『あ、先輩！あ、あざっす！』
「遂にお前に抜かれてもうたわぁ」
『いやいや、これも先輩のおかげっすよ！！』
入ってきたのは亮太さん。晃からにでも昇格の話を聞いたのだろう。わざわざお祝いの言葉を言ってくれた。
先輩に言った言葉は謙遜でもなく本当のことだ。
このファミリーに入ってから亮太さんは付きっきりで色んなことを教えてくれた。ナイフの使い方や社会の渡り方。
先輩がいてくれたからあれに反応できた。
本当に感謝してるんだ。
「そうや、これあげるわ」
『なんすかこれ』
いかにも高級そうな箱を渡してくる。
自身があまり手にした事の無いもので少し受け取るのに躊躇する。
しかし先輩の手によって箱が開けられれば そこには黒革と宝石が1つついているブレスレットがあった。
『い、いいんすか！？』
「昇格祝いや、先輩ならあげなあかんやろ？」
『で、もこれ高かったんじゃ…』
「そんなこと気にすんなや、ほら腕出してみ」
そう言われて利き手とは逆の左手を出せば、手馴れた手つきでブレスレットをつけてくれた。
宝石は俺の瞳に似たオレンジ色でキラキラとしていた。
『あ、ありがとうございます！大切にします！』
「うんうん、ええんやで」
そう言って先輩は部屋を出ていく。
尊敬する先輩からの贈り物にニヤニヤと笑っていると気づけば昼時を過ぎていた。
そんな姿を晃に見られ笑われたのはまた別の話。
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幸逢(プロフ) - 病栗さん» ご報告ありがとうございます！細かい指摘時も嬉しいです。初めてのコメントもありがとうございます。これからも頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2021年7月21日 13時) (
レス) id: 7346eb3af5 (このIDを非表示/違反報告)
病栗 - 新作おめでとうございます。とても嬉しいです。早速ですが、第7話の「以外」は文章の流れ的に「意外」という漢字の方が適切です。余計なお世話かもしれませんが…素敵な作品なので… (2021年7月21日 11時) (レス) id: b8904e92a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸逢 | 作成日時：2021年7月18日 10時
