第1話 ページ3
とある中華料理店で大規模な食事会が行われようとしていた。
この街にある二大勢力の交流会である。
ドンケルファミリー所属の俺は護衛として参加をしている。
何故護衛なのかと言うと、大規模と言っても両者ともに全員連れていく訳にも行かず、幹部補佐の位以上の人達が集まり、食事会をしているだけなのだ。
割と前からいる俺は指名され、護衛に当たっている。
「 なぁなぁ、あそこにいるの紅組のひとらんらんさんじゃね…！？すげぇ、ほんとに刀持ってる…！！」
『 ほんとだ、はっ…あそこにいるのは…って今仕事中だろ、あんま話しかけんな』
「 いいじゃん、こんなに強い人達が集まってるんだから何も起きないって。あ…！あれはショッピさん、すげぇかっけぇ…！！」
隣で小声で話しかけてくるこのうるさいのは俺と同期の岡 晃。
ドンに惚れてここに入ったらしい。ダメだろ。
「話すのはええけど、しっかり護衛しいや？」
「あは、すんません…」
『先輩もっと言ってやってくださいよ』
今話しかけてきたこの先輩は藤 亮太さん。位的には俺らのひとつ上の人で良く面倒を見てもらってる。頼れる兄貴。
gr「よお、トン氏久しいな」
tn「あいっかわらず、色んな所に喧嘩売ってるらしいなぁ？グルさん？」
そう、この食事会はこの街の二大勢力、グルッペンさん率いるドンケルファミリーとトンの叔父貴率いる紅組の食事会。
普通は相容れないはずの2つだが、トップ同士が腐れ縁らしくお互いに約束事を交わしたそうだ。
2つの集団が合流し、久々の交流で幹部たちがやんややんやと
その後に続いて、入って行く途中、視界の端にキラリと光る黒い長物が目に入った。
ライフルだ。
俺はそれを直感的に見れば 考えるより先に体が動いた。
ドンッと赤いマフラーを靡かせる広い背中を押す。
驚く声を聞くとつかの間、右目が熱くなった。
tn「お、お前…」
os「ゾム 2時の方向 約60度や」
zm「了解」
オスマンさんの冷静な指示の後すぐに再び銃声が聞こえる。
恐らく刺客をやったのだろう。
そんなことを考えるほど何故か冷静であった。
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幸逢(プロフ) - 病栗さん» ご報告ありがとうございます！細かい指摘時も嬉しいです。初めてのコメントもありがとうございます。これからも頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2021年7月21日 13時) (
レス) id: 7346eb3af5 (このIDを非表示/違反報告)
病栗 - 新作おめでとうございます。とても嬉しいです。早速ですが、第7話の「以外」は文章の流れ的に「意外」という漢字の方が適切です。余計なお世話かもしれませんが…素敵な作品なので… (2021年7月21日 11時) (レス) id: b8904e92a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸逢 | 作成日時：2021年7月18日 10時
