第9話 ページ11
tn「…ところで、なんやけど…」
炒飯の感想を述べていれば杏仁豆腐も食べ終わる。その時叔父貴が少しトーンを落として話し始めた。
なにか真剣な話なのかと俺も身構える。
tn「その…トントンって呼んでくれへんか…？」
『…え？』
tn「あ、いや、叔父貴って呼ばれんの慣れんくてなぁ…」
『そ、そうなんすか？』
叔父貴の言葉を聞けば 少し気が抜ける。
そこまで真剣な話ではなくホットもしたが。
彼が叔父貴と呼ばれるのになれてないのはそうなのだろうか…みんなそう読んでいた記憶がある。
然し、叔父貴がそういうのならそうなのだろう。
『わ、かりました。トントンさん、でいいですか？』
tn「！おん！ええで！」
彼の渾名(？)を呼べば パァッとうれしそうに花を飛ばした。
そんなに叔父貴と呼ばれないのが嬉しいのだろうか。
tn「あ、その、じゃあ鷲見くんのことも名前で呼んでもええか？」
『あ、全然いいっすよ！』
tn「んふ、あんがと、A」
『っす！』
彼に名前を呼ばれれば 心の中がぽかぽかと暖かくなる。
背徳感というやつだろうか。嬉しいことに変わりはないので頬が緩んでしまった。
そんなことをしていれば、そろそろ出るかということになり会計をする。
自分が全額払おうとしたが、おじ…んんっ！トントンさん、は自分が誘ったのだし自分で払うと言われ 少し言い合うが、勝てるはずもなく全額払われてしまった。
『ありがとうございますっす！』
tn「そんなに言わんでええんやで、俺が誘ったんやし」
『ふつう俺が払うもんっすし…』
tn「ん〜なら、今度また一緒に食べに行く時に払ってくれへん？」
『…！はい！』
tn「次はAのオススメの店紹介してや」
『分かりましたっす！』
次もまたトントンさんと行けるのかとわくわくしてしまう。
毎回ドンを通すのはあれだからと、連絡先まで交換してしまった。
数少ない連絡先の中にトントンさんの名前が入る。心は最高潮に達した。
あの！紅組の組長の！！！連絡先だ！！！！
きっと、まるで推しの連絡先をゲットしたかのような背徳感だろう。
その後アジトまで送り届けてもらい、るんるんとしている時、晃に見つかり、根掘り葉掘り聞かれたとさ。
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幸逢(プロフ) - 病栗さん» ご報告ありがとうございます！細かい指摘時も嬉しいです。初めてのコメントもありがとうございます。これからも頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2021年7月21日 13時) (
レス) id: 7346eb3af5 (このIDを非表示/違反報告)
病栗 - 新作おめでとうございます。とても嬉しいです。早速ですが、第7話の「以外」は文章の流れ的に「意外」という漢字の方が適切です。余計なお世話かもしれませんが…素敵な作品なので… (2021年7月21日 11時) (レス) id: b8904e92a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸逢 | 作成日時：2021年7月18日 10時
