第23話、上手くは行かない ページ25
「殺さないでね…この女には聞きたい事があるし、その子は彼のお気に入りだしね…」
余裕綽々にベルモットはそう言い、ジョディの拳銃を手の中きらするりと抜き取った。
「貴方、仲間をここに張り込ませて私をおびき寄せたつもりでしょうけど…私、2時間前に一度ここへ来たのよ…貴方に変装して…そして貴方の声でこう言ったわ。
This is it tonight！Came back tomorrow！(今夜は撤収！明日出直して来て！)」
両手を広げて天を仰ぐように言いながら、ベルモットはクスリと笑う。
「私が毛利探偵が関わった事件の調書を盗んだのは、日本に留まっている理由が毛利探偵と関係があると匂わせ、貴方の仲間であるFBIを炙り出す為…お陰で人数、宿泊先、連絡方法…その全てがよくわかったわよ」
「…じゃあ私達が貴方の部屋に忍び込んだ事を…」
「ええ…知らない振りをしていたのよ。あの写真を見せたら貴方達がこの女を見つけてくれるかもしれないと思ってね…あの子まで関わってるとは思わなかったけど」
ベルモットはそう言って、両足を抑えている凛に目を向けた。赤い瞳がギラリとベルモットを睨みつけており、それを見てベルモットは更に口角を上げて微笑んだ。
「さあ、20年ぶりの再会もここまでよ…」
かちゃりとベルモットが拳銃をジョディに向けた、
その時。
――ボンッ
「「「！？」」」
ベルモットの顔すれすれを、サッカーボールが飛んでいく。その衝撃でベルモットの持っていた拳銃はサッカーボールと共に飛んで行った。
同時にガチャリと車のドアが開き、“哀”が中から降りてくる。
「あ、貴方…まさか…」
何かを察したようなベルモットが呟く。そして…
「あぁ…江戸川コナン、探偵だ！」
コナンが、その姿を現したのだ。
「コナン…！」
凛が呟くよりも先に、コナンは素早く腕時計型麻酔銃を構える。
「さぁ、ジョディ先生の後に、車に乗ってもらおうか…警察までドライブしようぜ！」
コナンが勝ち誇った笑みを浮かべてそう言う。
だが、
ザッという音がして、全員がその方向に視線を向ける。
そこに居たのは、
「な…！」
(は、灰原！？)
本物の灰原哀…宮野志保が、そこに居たのだった。
「に、逃げろ灰原！早くここから…」
―プス
コナンが目を離したその隙に、ベルモットがコナンの麻酔銃を使ってコナンを眠らせた。
「Gpod night，baby…(おやすみ、ボウヤ…)
and welcome…(そしてようこそ…)
Sherry！(シェリー！)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ポッキー(プロフ) - 家族構成を詳しく教えてください！ (2018年8月22日 1時) (
レス) id: 7540b7af18 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 読ませていただきました！とても面白かったです！ (2018年7月13日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
扇スバル(プロフ) - 紗那さん» き、気に入ってるなんてそんな、ありがとうございます！�△任垢諭�投票ありがとうございました！ (2017年5月17日 1時) (レス) id: 67fea2266c (このIDを非表示/違反報告)
紗那 - 初めまして(*^_^*) 見つけてから 何度か読む直したりしていますが、とても気に入っています(^^♪ 描くのが大変かもしれませんが、私は�△任�願いします。 (2017年5月17日 0時) (レス) id: ed92358fdf (このIDを非表示/違反報告)
扇スバル(プロフ) - yunaさん» はい、�△任垢諭�投票ありがとうございます！ (2017年5月16日 16時) (レス) id: 67fea2266c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：扇スバル | 作成日時：2017年4月23日 2時
