奇跡【宮舘涼太】 (ページ22)

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ｶﾀﾝｯと音がして目を覚ます

「ん....」

いつの間にか自分が寝てしまったこと、そしてこちらを見るAと目が合った

「あれ...いつの間にか寝てたな。あ、起きたんだ
体調どう？」

『気づいてたの？』

「うん、なんかぼーっとしてるなとおもって」

というと少し恥ずかしそうに笑ったA

『大丈夫、疲れが溜まってただけみたいだから』

「なら良かった。」

『ジャケット、ありがとう。ごめんね？寒かったよね』

Aからジャケットを受け取る

「全然。Aの体調が悪化する方が嫌だから」

それに

「俺、ここのコーヒー好きだからさ」

本当の気持ちはまだ伝えてはダメだと心が言っていた。昔に1度だけ経験した気持ち....Aに対する気持ち。だけど今はダメだ、まだその気持ちに気づいては.....

「じゃあ、俺そろそろ帰るわ」

っと思ったが

「っと、今何時だ？」

かなり寝た気がする。と思って携帯を見ると深夜の3時

「終電ないじゃん」

終電のない時間だった。最悪....寝すぎだろ

『涼太くん、明日仕事？』

「いや、明日は休み」

仕方ない、どこかホテル....いや、タクシーで帰った方が確実だよな。
なんて思いが頭を巡った

「まぁ、ホテルでも適当に探して泊まるから大丈夫！」

とりあえずここを出るか！
と思って席を立ったら

『仮眠室あるから使う？』

と

「え？」

このカフェには仮眠室あるのか！？っていう驚きと
Aには警戒心がないのか！？っていう驚きが混じっていた

『あ、えっと....私もその電車通勤だからさ。帰れなくて、それに新作の試作もしたくて、食べてくれるなら嬉しいかなって』

とワタワタと話すA

「新作は嬉しいけど、今日はダメだよ」

というと

『そ...うだよね。』

自分の体調の悪さ忘れてたな

「でも、有難いから使わせてもらおうかな。
朝イチの電車で帰るから、ごめんね？」

『全然。仮眠室そこの奥』

と扉を開けると簡易ベッドとソファーが1つ。TVも着いてる、快適だな

「この部屋何に使ってるの？」

『たまに新作作ってて、上手くいかないと夜中までかかることあったから。ここで仮眠してたんだ』

仮眠って.....

「無理しすぎ」

A、無理しすぎだろ