検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:71,118 hit

・・・*68 ページ6




私にとって東海オンエアはホームだ。

もうひとつの家。

ワクワクさせてくれる場所。


「俺はね、Aが世間に出るのは……彼氏として反対したいの。でも、東海オンエアとしては出て欲しい。」


りょうくんにそう言われて、私はただの東海オンエアのお手伝いじゃなくて、りょうくんの彼女として視聴者さんに見られるんだと再確認した。

難しい選択をしたと思う。

りょうくんもいっぱい考えてくれた。

私は、こんなに何度も幸せを掴んでいいのか。





東海オンエアのスタジオに着いた。

隣にはりょうくんがいる。


今日はみんなに改まって話をするんだ。




「お邪魔します……」

「堅苦しいなあ。一緒に頑張って伝えよう。」

「うん……。」


それでもやっぱり不安。

自分を認めてもらおうとする時、こんなに不安になるんだ。


リビングへ繋がる扉を開ける。

そこにはみんながいた。



「Aーーー!!」

真っ先に飛びついてきたてつや。

「こらこら人様のモノに手出さないよ。」


虫さんがそんなてつやの首根っこを掴んで離す。

後ろのとしみつが珍しく優しく微笑んでいた。

しばゆーは相変らす人中嗅いでる。

ゆめまるはごろんと転がっていた。


「A。」

りょうくんに背中を押されて1歩前に出た。

ちゃんと言おう。




「私、また皆と動画作りしたい。前みたいにすぐには来れないけど、協力したい。」


ぎゅっと目を瞑る。



「待ってたよ、ずっと、その言葉。」

目を開けると、てつやが嬉しそうな顔で笑っていた。

他のみんなも頷いてくれている。



「随分時間がかかったし、いつの間にかりょうの彼女になったけど。」

ゆめまるが起き上がりながら言った。



「Aと虫さんのタイトルコール、うるせーし高いけど割と好きだし。」

としみつが真顔で言う。

受け取るこっちは複雑な気持ちだよ!



「おかえり動画撮る?しれっとサブチャン撮っちゃう?」

虫さんがカメラを片手に言った。



「Aの顔面公開かー。おもろそう。」

しばゆーがパシャパシャ私の顔を撮りながら言う。

なんかされそうで怖い。



最後にりょうくんが後ろから私の頭を撫でながら。


「やったね。」





大学生の頃の私へ。

今、やっとこの人たちと一緒にいられてるよ。

幸せすぎて、泣きそうだ。

あんまり泣かんのに、




「あーーー、りょうが泣かしたー。」

「俺!?俺なの?」

「最後に頭ポンポンとかイタリアするからー。」


大好き。

・・・musimegane69→←・・・ryo67



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
183人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年5月7日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。