好きだって言ってんじゃん【鬼灯の冷徹】 (ページ4)

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さんページ4

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「自宅はどちらですか。」

『ここずっと真っ直ぐ行けば着きます。』

「……なんてこんな住みにくい場所の近くに…」

『安かったんですよ…。』

いつもの帰宅通路を案内しながら歩く。
とても不快そうな顔で隣を歩く加々知さんは、さり気なく歩道側を歩いてくれる。

『…あ、せっかくだし、助けて頂いたのでお礼したいですし、少し飲んで行きますか？』

ふと思い至った言葉に加々知さんはとても顔を歪めた。

「先程あんな体験をしたというのによくそんな発言できますね。」

『え、すみません。』

「はぁ……だから、謝って欲しいわけじゃないんですが。」

また深くため息をついて隣を歩く加々知さんが、何を考えてるかは検討もつかない。
なので余計申し訳ない。
助けて貰った挙句、送って貰ってるのに酒の席に付き合わせるのはやっぱり不躾だったのだろうか。

「……まあ、少しなら付き合いますよ。」

『え…まじすか。』

「誘ったの貴方なのになんですかその反応。」

不機嫌な顔で発せられる発言にビクリと肩が跳ねる。
いや、まさかと思うじゃないですか。

「ほら、行くなら早く案内して下さい。私ここら辺詳しくないので。」

…私も飲みに出る派ではないので別に詳しくないんですけど。