聖杯戦争、開幕 10 ページ11
月夜に照らされ、1人の、いや一騎の英霊が、ビルを飛び越え空を舞う
燕青は、マスターである立香が命じた「もう一騎のアサシンがしでかした事件の周辺調査」に出ていた
夜であるため、もしかしたら、その近くにまた出没する可能性がある、と立香は推測した
なぜならば、ダ・ヴィンチに今までの事件のニュースを見せてもらった際、ほとんどがあるところ周辺に固まっていたからだ
新宿、都会街
そこには、多少彼の思い出があった。思い出、という言葉は正しいのかはわからないが
燕青はかつて、その新宿で立香と殺し合いをしていた
燕青はどんな人物にも化け、彼女と彼女の連れたサーヴァントを騙した。が、その後無残にも殺されてしまった
「そんで、またこうして戻ってくるとはねえ」
高層ビルの屋上から新宿を見渡し、彼は呟く
あの時とは違い、車が行き交い、まもなく11時を回るというのに、人で混みあっている
「__は、怖いねえ、縁って言うのは」
何となく、周りを見渡してみる。道路、路地裏、ビル、服屋などなど……
どこかあの時の名残を残したまま残っていた
「……嗚呼、いい眺め__」
その時、燕青が感じたのはほんの一瞬の殺気だった
後ろを振り返り、身構える。そこには誰もいない。だが確かに先程感じたのは殺気であった
「……今ので丸わかりだったぜ、アサシン。出て来い。俺もそろそろ、相手が欲しくてね」
だがアサシンは燕青の前に現れようともしない
しらを切った燕青は、ぐ、と腰を深く入れた
「そっちが来ないなら、こっちから行かせてもらうぜ」
次の瞬間、燕青は殺気の気配があった方向に飛び出し、手の平に力を加えた
「波ッッ!!」
屋上への階段が音を立て、大きなビビが入った
それに反動したのか、アサシンはその影から姿を現し、燕青の背後に回る
しかし燕青の反応も早かった。そのことをすぐに感知し、アサシンに向けて蹴りを入れた
「波ァッッ!!」
「___ッッ!!」
アサシンはその蹴りを受け、屋上の崖ぎりぎりでなんとか止まった
「__見事也。アサシンよ」
月明かりが、2人を照らし、アサシンの顔が顕になる
不気味な骸骨の仮面。黒いマントを羽織り、手にはくないが握られている
「なるほど、もう一騎のアサシンはあんただったなのか
ハサン・サッバーハ……呪腕のハサン!」
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幻想彼岸桜 - 初めまして!凄くおもしろいです!カルデアから連れてってるメンバーがもう、最高すぎて、ほんと、好きです←更新とても楽しみにしています!頑張ってください!!あと、文才分けてください← (2018年5月2日 2時) (レス) id: c7d5f2986a (このIDを非表示/違反報告)
かかお(プロフ) - Kagariさん» 私の好きな鯖を選んでいたので完全にこれ読む人偏るのでは!?と思ってたので安心しました!! 私もプーサーもマーリンもドゥも大好きでドゥに限ってはLv100にするくらいです笑 そう言っていただけて大変嬉しく思います!アサシンくんとってもかっこかわいいので是非! (2018年4月4日 14時) (レス) id: 5132762bda (このIDを非表示/違反報告)
Kagari(プロフ) - 俺得メンバーありがとうございます!!プーサーとマーリン、エルキドゥ大好きなのでとても嬉しいです。お話もとても面白いし、ウチのカルデアにアサシンの縁はまだ無いのですが、このお話を読んで早くお迎えしたくなりました。次の更新が楽しみです。長文失礼しました。 (2018年4月4日 11時) (レス) id: 770035d039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かかお | 作成日時:2018年3月29日 3時