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黄色の話。 ページ7
6回目 きりやん
両親は最初からいなくて、唯一いるのは実兄のきりやんのみ。何もかも怖くなって絶望し、Aは家にひきこもった。寝ても醒めても思い出すのはヤンデレのあいつらや、虐めてきたやつら。きんときの顔を思い出しながら、今安心できる時間はきりやんがわざわざ部屋の前に置いてくれる料理を食べる時。その時だけは、嫌なことを忘れることが出来る。見た目がやけに赤い料理も辛くはなく、美味しい。料理の腕は相当いいのだと思う。そんな日が続いた時、長い間私以外の手によって開かれることのなかった部屋が勢いよく開かれた。Aは驚きながらも扉の方を見る。そこにいるのは笑顔のまま包丁を持ったきりやん。本能的な恐怖。シャークんやBroooockを思わせる敵わないという感情に体が動かない。包丁を一旦机に置いたあと、きりやんはAの首元に思いっきり噛みつき出た血を啜る。包丁を持ち直し恍惚とした表情のまま何度も、何度もAに振り下ろす。「うまっ…やっぱり美味しいなぁ…“愛し合ってる”からこそだよね」
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作者名：ぴょん | 作成日時：2024年3月15日 4時
