ヤンデレの話。 (ページ6)

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紫色の話。ページ6

5回目スマイル

何もかも信じられなくなった。それほどまでに蓄積された傷は深かった。究極までに人との関わりをなくし、愛した人、きんときの面影を探した。そんなある日のこと、Aは何者かに誘拐される。目が覚めたら知らない場所。知らない人。知らない人はスマイルと名乗った。じゃらりと金属音がすれば自分の片手片足にベットへと繋ぐ手錠が。いてくれるだけでいい。衣食住は保証するからここから出ないでくれと言われ部屋から出ていった。思い出すのは1回目のNakamuの時の何も出来なくなってしまった自分の姿。幸いこの部屋にはゲームも、本も、危ないものもあるようで、Aはきんときもいないこんな世界ならとカッターを取り出し自分の喉元に突き刺した。しばらくしてスマイルが食事を持ち部屋に入ってくれば、赤い血溜まりの上にAの姿。それを見ながら恍惚とした表情で言葉をこぼす。「死んでしまったか…まぁいい、ここに“いてくださる”なら」

黄色の話。→←青色の話。