おかえり (ページ3)

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Your side

『…泊まる？』

HC「そ、ダメ？」

いいけど、なんか、意識はするよね。

友達って関係のままだったらすぐ了承してるけど、今は一応付き合ってる間柄であって…

HC「なーに悩んでんの？」

『…近いな、』

HC「ふふ、わざとしてんの。」

そのまま軽くキスをしてきて悪戯に笑った。…こいつ、やっぱりずるいな。

『…降参です、どうぞ泊まってください。』

　

HC「俺が勝ったね、」

腹が立ったことは内緒にしておいて、そろそろお腹が空く頃だったので出前で頼むことにした。

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『ドンヒョクさんってさ、私のどこが好きなの？』

HC「Aちゃん珍しいね、なんで？」

『単純に気になって…アイドルだからいくらでも周りに可愛い子いるだろうに、』

HC「でもAちゃんが一番可愛いよ？」

夕食を食べた後、映画を見ながらソファでふと気になったことを聞いてみた。

HC「んー、なんだかんだ言って世話焼きなところとか、家族の話をする時だけ頬が緩んじゃうとか、数え切れないぐらいあるよ。」

『頬、緩んでる…？』

HC「うん、めっちゃ溶けてるみたい。」

『まじか…』

この前ドンヒョクさんのことを話した時、お母さんが"お父さんのこと見る時の顔してる"って言ってたけど、その時も頬緩んでたのかな、、そうだとしたら結構恥ずかしい。

HC「ねえ、Aちゃん」

『なに？』

HC「キスしていい？」

『…それ聞くのずるいね、』

映画のエンドロールが流れる中、唇がそっと重なった。長い睫毛が時折当たって擽ったい。

やっぱり、好きだなぁ…

いつの間にこんなに沼にはまっていたんだろう。気づけば取り返しのつかないところまできてしまっていた。

最初は友達として付き合うことすらないだろうと思っていたから、人間いつどこでどうなるかわからないと心の底から思った。

HC「ははっ、Aちゃん可愛いね。」

『…あんたもかっこいいけどね、』

HC「…Aちゃんこそ、ずるくない？」

もう少し素直になりたい、そう思った夜だった。

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