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一方通行 [ 緑×紫 ] ページ11

また信ちゃんから電話や。









どうせまた相談があるんやろ。









そんなことに気づかないふりして電話に出る。









緑「はい、もしもし。」









『...。』









緑「信ちゃん？」









『...今日...会われへん...？』









緑「ええよ、会える。俺ん家来る？」









『おん。そうさせてもらうわ。』









緑「じゃあ仕事終わったら来て。」









『わかった。』









いつも信ちゃんからの一方通行の電話。









俺が幾らかけたって 出てくれることのない電話。









あいつからの電話なら喜んで出てたのに。









もっと俺を見て？









俺やって信ちゃんのこと好きやで？









苦しい想いさせへんからさ。









好きな人からの恋愛相談が1番辛いんやって。









信ちゃんも分かるやろ？









『好き』って言わんくても答えは分かってるよ。









どうせあいつのことが忘れられんからって









中途半端にお前と付き合うのも悪いしなって









中途半端でもええのに。









でも









数秒だけ時間をくれるんなら









俺の気持ち伝えるから









そん時は『やっぱあいつやないとあかんわ』









って言って。









なぁ









はやくこの鎖から俺を脱してよ。

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