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2日後、早急に葬儀は執り行われた
なかなかの金持ちで、いい所の坊ちゃんだったから人は沢山来ていたけど、悲しんでる人なんてほんのひと握りの人達だけ
泣いてる人たち以外は、社交辞令で来た人
雄三さんの肉親はお姉さんと弟さん、ご両親は随分前になくなられたらしい。
あ「ただいま……」
川「ただいま」
シーンと、一人いないだけでこれ程変わるのかというくらいに静かだ
だがしかし、泣くということは勿論なく、それよりもこれから先のお金の管理が心配だ。
保険金は、何千万円もいくだろう、それを狙って私達につけ込む人たちがいるかもしれない
きっとお金は、私、太一、義姉さんと義兄さんの四分割にされる
あ「太一、これからどうしよっか?」
リビングのソファに座り、隣に座っている彼に問いかける
太「忘れよ、てか忘れて
引っ越そ、そんで父さんの私物も全部捨てて」
思い出も捨てよう、そう言ってギュッと手を繋いでくる、それに応えて握り返す
家中の雄三さんの私物を捨て、家を売り、未練なんて残すことなく出ていった
マンションだから、前よりは幾らか狭いが2人だしこのくらいで丁度いいだろう
案の定、どこかのよく知らないおじさん達に、家においでと誘われたがそれをすべて断った
あ「太一、今日のご飯は何がいい?」
太「んー、肉」
あ「大雑把すぎなんだけど」
苦笑を零せば、なんでも美味いからと
あ「ご飯作っとくから、先にお風呂はいっちゃって」
キッチンに行き、野菜を切っていると後ろから抱きしめてきた
川「A、好きだよ」
包丁をカタリと置き太一の腕に手を添える
あ「私も、大好き」
あの人が生きていた時にはあった少しの罪悪感が、今は……
ちっとも無い事に、驚いている
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☆うみ☆(プロフ) - スマッシュ田岡さん» コメントありがとうございます!!!そう言っていただけて嬉しいです!更新ペースは遅いかもしれないですが、ぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいですm(*_ _)m (2017年4月25日 15時) (レス) id: 4690a194b4 (このIDを非表示/違反報告)
スマッシュ田岡 - めちゃくちゃ好きです!!更新待ってます。 (2017年4月25日 12時) (レス) id: 390af39236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆うみ☆ | 作成日時:2017年4月15日 4時