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朝、病室へ行くと泣いている。
研修医
「おはようございます。聴診したら泣いちゃって」
「おはようございます。最近、泣くんだよね」
俺に向かって、遠慮がちに手を伸ばす。
抱っこすると、俺の胸元に顔を埋めてきた。
「お胸の音、元気かなっていつもやるでしょ」
その時、両親が迎えに来た。
父
「お世話になります。潤ちゃんどうしたの？」
「もしもしがイヤで泣いてます」
母
「今日はイヤな日なのね。おいで」
母が手を伸ばすと、母の腕におさまった。
いつもはパジャマで過ごすことがほとんどだけど、退院だからと看護師さんが普通の服を着せてくれた。
母
「もしもししてもらって、お家へ帰ろうね」
抱っこのまま、俺が聴診。
結局、泣いている。
「おわり、いい子でした」
看護師さん、他の先生も顔を見に来てくれて、盛大に見送ってもらって退院した。
潤ちゃんの退院に合わせて、俺も休暇をもらった。
上司や同僚たちの配慮。
「しばらく一緒に生活してあげて」
4人で自宅へ帰る。
「ちょっとお茶飲んで、休憩しよう」
子供用のコップにお茶。
コップを渡すとなんとか自分で飲める。
母
「おいしい？」
潤
「・・・ちゃ」
母
「そうそう、お茶ね」
抱っこがいいみたいで、3人でかわるがわる抱っこ。
そのまま、絵本を見たりして過ごす。
父
「しっかり食べて大きくなろうな」
「なかなか、食べないよ、病院だと好きなものばっかり出てくるわけでもないしね。
いらないってなると本当にいらない」
母
「翔ちゃんの食欲わけてあげたら」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2023年9月4日 5時
