四つ葉のくろーばー (ページ9)

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番外編　１ページ9

番外編潤１０歳

潤side

潤ちゃんはどうもないのに、ママとパパがお鼻とお耳を診てもらおうって。

行かないって言ったのに・・・じゃあ、潤ちゃん一人でお留守番してる？
ママはお出かけしてるからって。

お留守番はいやだから、ママと一緒にきちゃった。

ママと座っているけど、絶対、絶対、診てもらわない。

大嫌いなんだもん。痛いし、こわいし、今日は呼ばれてもお部屋に行かない。

先生のお部屋の方からパパが出てきて、「潤ちゃん、行こう」って呼びにきた。

いやなんだもん、行きたくない。

いっぱい、涙が出てきた。

パパに抱っこされちゃった。

「いや、せんせい、いかないの。こわい〜」

パパの着ている服もきらい・・・。

潤ちゃんがいやだって言っているのに、パパは「よしよし、大丈夫。
がんばれるよ」って抱っこでズンズンお部屋へ入る。

先生に「お願いします。鼻水が多くて」ってお話。

パパに抱っこされたまま、先生の前の椅子に座った。

いたい、いたいするのがいっぱいある。

パパ
「お願いします。鼻水が多くて、中耳炎とか心配なの。
　少し前に風邪をひいてて」

先生
「了解。潤くん、こんにちは」

ママ
「よろしくお願いします」

パパもママもお願いしますって。

「いやだよ〜、いたい〜、やらないの〜、おうちかえるの〜」

おてても足もバタバタして、大きな声で言った。

だって、どうしてもいやなんだもん。

先生
「はっきり、お話しするようになったね。
　おしまいにしておうちかえろうね」

パパ
「先生にもしもししてもらうよ」

看護師さんがきて、先生の方をむこうねって。

いやなのに、先生の方をむいちゃった。

パパは、おてても足もギュッてして・・・

看護師さんが、頭さわるよって勝手にやってくる。

「はなちて〜いや〜いちゃい〜」

潤ちゃんが、お願いしても誰もきいてくれない。

お耳ね、お鼻ねとか勝手にやってくる。

全部いやだけど、お鼻のお掃除が一番、一番、きらい。

先生が、お鼻に入れる機械。

「お鼻、スッキリするよ〜これでおしまいね」って
グイグイ。

いたくて、こわくて、大きな声で泣いて、いやいやした。

先生
「がんばりました。おしまいだよ。潤くんお疲れさま」

パパ
「ありがとうございます。大騒ぎしてすみません」

先生
「いいよ。耳鼻科はね〜嫌われるんだよ」

パパ
「どうしてもダメみたいでさ」