★９★ ページ10
自分でもどうしたいのかわからないみたい。
雅先生が「潤ちゃんは大丈夫だもんね。お休みしないよ。そろそろ、気持ち
切り替えてね」って言う。
やさしい口調だけど、いやはない雰囲気。
ちゃんとわかっているみたいで、モゾモゾ動いて俺を見上げた。
翔ちゃん、ずっと近くにいてって言う。
雅先生が「保護者席じゃなくて、リハしているすぐそばにいてほしいって
ことです」って補足してくれた。
なるほどと思って、よろしいですかって確認。
「もちろん、始めからそのつもりです」って答えてくれた。
潤ちゃん行ける？って聞かれると、うんって返事した。
リハビリ室へ入る時は、ちゃんとこんにちはってあいさつした。
半個室になっているスペースに案内された。
潤ちゃんが、「なんで？何するの？部屋」って言う。
雅先生が「いつもと一緒だって、翔先生が一緒だし、空いていたから
こっちの部屋にしただけ」って。
言われたとおりに寝ころんだけど、翔ちゃんって不安そう。
「うん、ちゃんといるからな。いつもがんばってること見せて」
雅先生がいろいろなところをほぐしてくれながら、「ちゃんとおうちで
やっているのがわかるよ、潤ちゃん、痛くないでしょ」って言ってくれた。
「よかった。うれしいです。でも、足首と股関節になるといやがって、
いやがって」
雅「逃げられるでしょ(笑)ここでもブーブー言いますから」
「うまいこと、おしまいとか明日とか言われてます」
雅「お風呂の中とかお風呂上がりとかだとやりやすいんですけどね。
他のところに比べて、そんなに固いわけではないんです」
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2022年2月15日 6時
