シェアハウス (ページ5)

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★４★ ページ5

カチンときたまま、家へ帰ると潤ちゃんが出迎えてくれた。

潤「おかえり」

「ただいま」

手を洗ったり、かばんを片付けたりする俺の様子を伺っている。

一段落したところで声をかけてきた。

潤「翔ちゃん・・・病院、怒ってる？」

「怒ってる・・・なにあれ」

潤「・・・だって、血の検査も診察もきらい、苦手」

「知ってるよ。病院が苦手なこと。
でも、ちゃんとやったでしょ？」

潤「うん」

「なのに、あの態度はどうして？
先生が、大学生活楽しんでねって言ってくれているのに
知らん顔して。
お母さんにも俺にあいさつって言われて、「ありがと・・・」って
ぶっきらぼうに」

しばらくして、涙声で「だって、病院も先生もこわくて早く終わりに
したかった」って言った。

「だからって、あのあいさつでいいと思ってるの？」

もう、涙がとまらなくて、首を横にふった。

「ちゃんと返事して」

潤「・・・だめ、ちゃんとありがとうございました、さようならって
言う」

「わかるでしょ。いくら病院が苦手でこわくても、最後のごあいさつは
ちゃんとしなさい。
約束できる？」

潤「はい」

「じゃあ、この話は終わりね。潤ちゃん、ちょっとゴロンして」

潤「なに？」

「おなか、おなか診せて、すぐ終わるから」