すくすく (ページ12)

今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:61,980 hit

お風邪　コンコン　６ページ12

ほぼ、抱っこで一晩を過ごした。

入院して2日目の午後になって、熱も微熱になって少しだけ
ご機嫌も良くなった。

そのかわり、コンコンってかわいい咳をするようになった。

朝の回診をしてくれた先生が、『大泣きだったよ～、少し落ち着いてきたね、
パパにしがみついていたよ、翔先生だと泣かない？』って言った。

『大泣きですよ、こないだ、予防接種と採血して今回の点滴ですから、俺の心が
折れてます』って返事した。

昼食時に少しだけと思って病室をのぞく。

「入りま～す」っていうと、泣き声と母の『は～い、どうぞ』って声がした。

「ご飯はまだいや？潤ちゃん、まんまは？」って聞くと、イヤイヤって首を振った。

母「体調は少し落ち着いたと思うんだけど、回診があったり、看護師さんが来てくれたりで
落ち着かなくて(苦笑)ね、潤ちゃん」

「誰かが来るたびに泣けちゃうんだね、抱っこする？」

イヤイヤって首をふる潤ちゃん。

「ママがいいの？翔ちゃんにも抱っこさせてよ」

母「翔ちゃんの服装じゃない？白衣っぽくはないけど」

関係あるかな？と思いながら、一枚脱いでTシャツ姿になった。

Tシャツ姿になると、抱っこって手を伸ばしてきた。

抱っこすると、咳をしながら胸に顔をこすりつけた。

「よしよし、まだお熱もあるし、コンコンも出るからしんどいねぇ」

母「よかったね、抱っこしてもらって。しっかり食べるようになってきた
から少しでも食べられたらと思うけど、無理やりはね・・・」

「うん、食べたことないかもしれないけど、プリン食べてみようか？」

少しだけ、お椀の蓋に取り分けてすすめてみる。

母「潤ちゃん、甘くておいしいのよ、あ～ん」

なかなか口を開けてくれなかったけど、一口食べると
『おいしい』のポーズをした。

何口か食べるとイヤイヤするから、ごちそうさました。

そのまま抱っこしていると、グズグズ言う。

「抱っこじゃだめ？お熱がさがったら、お家へ帰ろうな」

母「抱っこで歩いて欲しいのよ。パパがやってくれたら
気に入ったみたいで」

それならと同じようにしてみると、満足したみたいで眠ってくれた。

母に抱っこをかわって、病室をあとにした。

スタッフステーションに寄って、「お昼寝したのでしばらく、訪室は
控えて下さい」ってお願いした。

それからは少しずつよくなって、お熱も下がった。

少し咳が残るのと食欲がイマイチ戻っていないけど、退院を決めた。