すくすく (ページ8)

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お風邪　コンコン　２ページ8

仕事用のPHSがなって、我に返る。

外来担当の先生からで『潤くん、今から診察させてもらうけどこられる？』って
連絡をくれた。

『行かせてもらいます』って返事して、大急ぎで診察室へ。

診察してもらって、どうするか相談。

母に抱っこされて、ぐったり。

翔「ぐったりだね」

父「うん、熱も一気に上がって座薬を使った。
水分も厳しいんだよ」

「外来で点滴してから考えますか？
それとも入院で様子見ますか？」って聞いてくれた。

翔「・・・どうしようか？入院のほうがいいような・・・」

父「そうだね、できたら入院で。ぐったりだし、大事をとらせて
もらおうかな。いやがるだろうけどね」

翔「入院でお願いします」

「わかりました。規則上、俺が主治医でいい？」って聞いてくれた先生。

病院規則で身内の主治医になる事は、禁止されている。

両親
「よろしくお願いします」

「規則上の主治医だから、なんでも言ってね。潤ちゃん、点滴しちゃおうね。
翔先生、一緒に入るでしょ」

母と抱っこを変わると、ママって言う。

そのまま、処置室で点滴して鼻水を吸った。

「いちゃ～い」って大泣きはしたけど、暴れる元気はなかった。

点滴棒と一緒に病室へ上がる。

母「翔ちゃん、ありがとう。忙しいんでしょ。大丈夫？」

翔「大丈夫。一段落したから退勤してまた来るよ。
昨日、連絡しなくてごめんね」

母「しかたないわよ。当直だもの。
ね、パパ？」

父「そうだよ、やっぱり、外出が増えるともらうよね」

母「風邪引いたり、熱を出したりしながら大きくなるんだけど、
ぐったりするとかわいそうよね」

翔「職業柄、みんなそうだって分かるけど、潤ちゃんになると
ね」

父「そうそう」

ふと、見るとベビーカーに潤ちゃんの大好きなぬいぐるみが座っている。

翔「持ってきたの？」

母「一緒じゃないと落ち着かないみたいで、一緒に来たのよ」

翔「大事な相棒だもんね」

父「でも、潤ちゃんを抱っこするし、離れるとなくし大変だったよ。
で、ベビーカーに乗ってもらった」

抱っこでウトウトしている。