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耳鼻科の先生は、あまりに嫌がるなら飲まなくてもいいよ。
安心のためだからねって言ってくれたけど。
でも、みんなで相談して『飲ませよう』って決めた。
「飲んどこうよ〜少しだけだよ」
智「じぇったい、いやら〜、のまないの」
パパとママと三人で話す。
「明後日から、潤ちゃんと和ちゃんと俺でお泊りに行くんです。
さとくんも一緒に行こうって話していたんですけど・・・
お薬のまないって言うから、いけないですね」
父・母
「そうだね、せっかくだけど。さとくんはいけないね。
お薬のまないなら、心配だからお留守番だね」
話を聞いてソワソワしだす。
父・母
「じゃあ、翔くん、明後日から楽しんで来てね」
「はい、ありがとうございます。水族館行って、魚釣りする
予定なんです」
もちろん、相談してさとくんの喜びそうなことばかりを
予定している。
母「ママ、さとくんも行けると思って、準備してあったんだけどな」
明らかに落ち着きをなくして、みんなをキョロキョロ見ている。
智「・・・しょうちゃ、お泊り」
「うん？お泊り行ってくるね」
智「さとくんも・・・」
父「さとくんもお泊り行きたい？」
智「ふん、ふぇ〜」
父「じゃあ、お薬のめる？」
智「いやらよ〜」
父「お薬をちゃんと飲んでお泊りに連れて行ってもらうか、
飲まずにお留守番してるか、さとが決めなさい。
お泊りだけ行くのは、ダメね」
智「・・・おくすり」
「お薬のめる？」
智「ふん」
「じゃあ、抱っこして飲もうね」
横抱きにして『あ〜ん』って声をかける。
小さく口を開けたところへ、スポイドでお薬を入れた。
「は〜い、ごっくんして」
涙をポロポロこぼしながら、ごっくんした。
「おしまいだよ、泣かなくてもいいよ」
母「これで、さとくんもお泊り行けるわね。
ママもパパもいなくてもいいの？」
智「いい、おとまり」
「みんなでお泊り行こうね。お薬もすぐだったでしょ」
智「きらいよ」
『おくすりを飲む』ってなると、涙ポロポロだけど
ちゃんと飲んでくれる。
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年2月23日 21時
