★６４★ ページ14
おんぶして診察室を出ると、俺の背中に顔を押し付けてグリグリ
している。
看「翔先生が一緒だとすごいですね、泣かずにがんばれてびっくり
しました、さとくん、お利口さんだったね」
翔「うん、今日は本当にお利口さんだったよ。
前は泣いたんだけどね(笑)」
智「おはな〜」 翔「うん？お鼻？」
看「気持ち悪かったよね〜でも、上手にできたね」
智「や〜よ」 翔「でも、先生少しの間、お薬してねって」
智「らめ〜ばか〜」 翔「あっ、ばか〜って言ったな」
少し前に『ばか〜』は言わないって約束をした。
でも、今日はがまんの限界かな・・・。
翔「着いたよ、何がほしい？」
智「・・・ぐすん、しょうちゃ」
翔「しんどくなっちゃったかな？
早くお買い物してお部屋帰ろうね」
智「本」 翔「そうだね、新しいのね」
ハマっている本があって新しいのが出ると買っている。
新刊の本とかおやつとかジュースを買った。
病室へ戻ってきた。
ベッドへ寝かせて、柵をあげる。
智「しょうちゃ」 翔「いるよ、どこへも行かない」
潤「失礼します、お昼ご飯持ってきたよ」
智「じゅんちゃ、ごは」 潤「うん、ごはんね、食べる？」
翔「耳鼻科とコンビニへ行って、いま戻ってきたとこなんだよ」
潤「うん、さっき看護師さんが『耳鼻科お利口さんだった』って
教えてくれたよ。えらかったね」
翔「すごくがんばったから、疲れちゃったかも・・・
食べるかな(笑)」
潤「どうかな〜無理はしたくないしね」
翔「とりあえず、オムツ変えようね」
智「しょうちゃ・・・ごは」
翔「よし、スッキリしたね、ごはん、食べるのしんどい？
お熱測ろうね」
お熱は高めだけど、平熱に下がっている。
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作者名：ばるこひめ | 作成日時：2021年2月23日 21時
