ぼくたち (ページ5)

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歯医者さん1 ページ5

桜side
今朝、空くんの体調チェックは私が担当。
体調チェックは、涙ちょろっとで頑張ってくれた。でも、いつもの元気がない。

「どこかしんどい.の」って聞いても、首を横に振る。

「学校、休みたい」って突然、言い出した。
大地くんも、キッチンから心配そうに見てる。
「休みたい理由によるかな。俺たちにちゃんと教えてくれたら、考えるよ」って大地くんもやって来た。

「今日、歯科検診があるから、行きたくない(涙)」
もちろん、歯医者さんも大の苦手な空くん。

大地くんと2人で、納得した。あまりに、負担が大きいから休む事に決めた。

実は、歯医者さんもずっと、練習を兼ねて診てもらってる。
家でも、練習を兼ねて私か大地くんが、未だに仕上げ磨きする日を作って、頑張ってる空くん。

休む事になったから、あっという間に元気が出て来た空くん。

大地side
学校での歯科検診を休む事になった空くんは、ほっとした表情でテレビを見てる。
俺は、タイミングをみて、声をかけた。「空くん、ちょっと、話あるんだけど」
「なに、大地くん」

「今日、歯科検診欠席したよなぁ。だから、代わりに松本先生に検診してもらおうな」

「え、嫌だ。松本先生のところ行ったばっかだもん(涙)」

「もう、3か月前だよ。今朝、お願いしたらどうぞって言ってくれたよ」

「なんで、勝手に決めたんだよ！！！ひどいよ、いつ行くんだよ？」

「勝手に決めたのは悪い。ごめんな。今日の午後、3人で行こうな」

空side
大地くんが勝手に予約して、腹が立って仕方ない。
けど、松本先生じゃないと診てもらえないから、仕方なく一緒に車に乗って来た。

「こんにちは」と大地くんが、歯医者さんのドアを開ける。
松本先生は、俺たちだけの予約にしてくれるから、他に患者さんはいない。

大地くんと桜ちゃんに、挟んでもらって座る俺。

どうぞって松本先生は、すぐ呼びに来た。
でも、怖くて中へ入れない俺。
松本先生とも約束事がある。

＊泣かずに診察室へ入って、ユニットに寝転ぶ＊

行こうって言われて、3人で診察室へ。

「誰からする？」って聞いてくれる優しい先生。

「俺、最後がいい」って言うと、「了解」って。