サンタになった君へ。〈赤〉 (ページ11)

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大好きな大ちゃんへ

前置きするのは苦手やから、早速本題！

大ちゃんに私からのお願いがあります！

まず1つ目、お酒飲む時は気をつけてや？

大ちゃんお酒飲むと赤ちゃんみたいになるから、私心配です！悪い人にさらわれそうやから、ちゃんと気をつけてね

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彼女らしい唐突な展開と、ユーモアのある文章に

思わず笑みがこぼれる。

その後も、いくつかお願いが続いた。

どんな顔でこの手紙を綴っていたか想像できるくらいに、並べられた言葉はおかしくって明るかった。

どんな時も笑顔を絶やさなかったAの生き方そのものやった。

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最後に、幸せでいてください

大ちゃんはなんでも一人で抱え込もうとするから、そこも好きやけど、抱え込みすぎないで欲しいです。
あなたの周りには、あなたの事を大切に思う人、守ってくれる人がたくさんいるから。どうか、たまにでいいから、そんな人達に寄りかかって生きてみてほしいな。

あれもしかして、私のこと心配してる？
大丈夫やで！たくさんの人を幸せにできるように、私サンタさんに弟子入りします！

だから大ちゃん、あなたはあなたの人生を生きてください

あなたのことが大好きな、Aより

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静かな空間に、自分の嗚咽の音だけが反響する。

手紙を持つ手に涙が次から次へと落ちて、止まらへん。

｢…お姉ちゃん、いつも大吾さんの話してました。

めっちゃくちゃ、幸せそうな顔で…｣

顔を上げれば滲んだ視界の中に、目に涙をためながら微笑む流星くんがいた。

そして、頭を下げて言う。

｢…本当に、ありがとうございました、｣

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