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｢良かったなって思ってんねん。
あの2人見る度に、良かったって、心の底から思えんねん。ほんまやで？｣
先輩の言葉に嘘は無いと思う。
でも、気持ちの奥底なんて、当人にしか…いや、当人にも分からへんかもしれへん。
だからこそ、迷ってしまう。
今大橋先輩がその話をしたのは、私を気にかけてだろう。
それならもう少し、先輩の優しさに甘えてもええかな。
｢…先輩、ひとつ聞いていいですか｣
｢ん？なに｣
｢…私、いいですか、、このままで｣
私は俯いたままに呟く。
全くもって、不明瞭な質問。
でも先輩は、解ったみたいに眉を下げた。
｢…ダメって言ったらどうするん｣
｢どうもできません…できひんから、困ってます...｣
｢…Aちゃん高校生なったばっかやろ？
まだまだ時間あんねんから、いっぱい探して、考えたらええよ。
飽きたらいくらでも、｣
｢飽きたりなんかしません！｣
先輩に飽きるなんてこと、絶対ない...
そんな私があまりに真剣だからか、先輩は少し驚いた顔をした。
ややこしいことを言ってるのは、自分でも分かってる。
先輩が好きで仕方ないのに、好きでいていいのか分からなくて、
それを本人に聞くなんて、おかしい話なのも分かってる。
先輩に好きになってもらうことを望んでいるのかと聞かれたら、すぐに頷くこともできへん。
先輩は私を傷つけへんように、''勝手にすればいい''とか、''好きならそれでいい''とか、そんな軽率なことは言わない。
でも今だけ、軽率に｢はい｣と言ってくれたら、
私のこの未熟な迷いが、少し晴れる気がする。
完全に、自分勝手で、甘えているだけやけど。
｢先輩に...いいか、悪いか、…決めて欲しいです
私...、
髪切らなくていいですかね？｣
なんて無理のある誤魔化し方なんやろ。
笑ってみたけど、先輩はもう十分気づいてる。
｢…ええよ、そのままでも｣
大橋先輩はそう言って、小さく笑った。
その一言に私は、ひたすらに安堵する。
｢…わかりました。このままにします、｣
先輩、ごめんなさい、甘えてばっかりで。
困らせてばっかりで。
けど私はやっぱり、飽きるまで…飽きひんけど、
ずっとこのままでいたい。
いさせてください、…好きで。
｢あっ！先輩見てください！｣
｢おお虹！めっちゃキレ〜！｣
2人で傘を閉じたら、少しだけ距離が近づいた。
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まるこ。(プロフ) - ナポリタンさん» ご愛読、コメントありがとうございます！うわ〜すごく嬉しいです〜🥲ぼちぼち更新して参りますので、これからもお付き合いいただければ✨️ (2022年11月28日 0時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
ナポリタン(プロフ) - 続き待ってます！曲聴きながら読んでたらいつの間にか泣いてました😭 (2022年11月26日 15時) (レス) @page7 id: 9018b286e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるこ。 | 作成日時：2022年11月12日 11時
