＊ ページ33
*
まさか…私こそ、自惚れてどうする。
一旦気持ちを落ち着かせへんと。
｢…Aちゃんさ、最近またずっと俺から逃げてたやろ、？｣
｢…違います…逃げたかったんとちゃうくて…｣
先輩は言葉が詰まった私の目を遠慮がちに見つめてくる。
まるで、その先を要求するみたいに。
先輩は言ってくれへんのに、私には言わせるなんて、意地悪や。
まだ聞きたくないって、思ってるのは私の方やけど。
だから、私はまんまと言ってしまう。
｢…分かりませんか、
私ずっと我慢してるんです、話したらますます会いたなるでしょ、？｣
目が合う。
いつもと違う、先輩の表情が。
…和也先輩、もう言って、
もう結末を教えてよ、、
｢おーこんなとこで何してんねん2人とも〜｣
見つめ合って3秒、上から声がして2人して驚く。
見上げれば、生徒指導の先生が階段を降りてきていた。
｢こんなとこおらんと、外出んかい！
もったいないやろ〜｣
｢ああ、はい！ですね｣
階段に響く先生の声に、和也先輩が立ち上がって苦笑いで答えた。
あと少しやったのに…と思いながら私も立ち上がる。
でも聞かへんくて良かったかも知れへん。
まだ何も心の準備ができてない。
それに、
｢…Aちゃん、ありがとう。話せて良かった
じゃあ俺、教室戻るな？｣
またいつもの調子に戻ってしまった先輩は、きっとまだ、
教えてくれへんから。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 440人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まるこ。(プロフ) - ナポリタンさん» ご愛読、コメントありがとうございます！うわ〜すごく嬉しいです〜🥲ぼちぼち更新して参りますので、これからもお付き合いいただければ✨️ (2022年11月28日 0時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
ナポリタン(プロフ) - 続き待ってます！曲聴きながら読んでたらいつの間にか泣いてました😭 (2022年11月26日 15時) (レス) @page7 id: 9018b286e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まるこ。 | 作成日時：2022年11月12日 11時
