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穏やかな波を打つ海に体を向け、防波堤に座るA。
上がった息を落ち着かせながら前に進む、
だんだんと自分の歩みが遅くなっていくのを感じた。
顔は見えないけど、彼女がどんな表情をしているか、
どんなことを考えてるか
分かってしまった。
''Aと見つめ合うことが出来たら
どんな事でも乗り越えてみせる''
なんて言葉、口に出せない。
やっぱりさ、Aと見つめ合うなんてできひんねん。
こんなことなら出会わんかったら…なんて。
ゆっくりと近づき、小さな背中の隣に座った。
｢こんなとこで何してるん？｣
｢…長尾
…海、きれいやない？｣
｢そうやな｣
｢…私好きな人がいてんねん。
でも、その人がこっち見てくれることは無いねん。
…私は見上げることしかできひん…｣
もしAが空に浮かぶ雲なら、
それを見上げる僕は
''クラゲ''みたいやな
ずっと、そう思ってた。
でも、Aも
同じ
雲を見上げる
''クラゲ''やったね。
僕の心は澄んだ青の中に深く沈んでいく。
FIN.
*
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まるこ。(プロフ) - Hano.さん» 閲覧いただきありがとうございます！！感想コメント凄く嬉しいです…… (2022年1月13日 9時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - うわぁぁぁ、、、切ない、、、 (2021年11月20日 22時) (レス) @page13 id: 274f9384a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるこ。 | 作成日時：2021年10月6日 19時
