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部活を引退すれば、自ずと会うこともなくなる。
家から出て数歩歩けば会えるけど、まだ僕の心はふわふわ漂っていて、そんな行動を起こすことは出来ずにいた。
まだまだ暑い夏。
珍しく自室で一人篭る。
セミの鳴き声がうるさくて、なんだか急かされてるみたいな気さえしてくる。
窓から差し込んだ光に眉を顰めた。
考えれば考えるほど暑くて、このまま太陽に焦がされてしまいそうや。
ベッドの上で目を閉じれば、あの日の泣き顔がはっきりと浮かんでくる。
A、僕はどうしたらいいん？
ふと、みっちーとの会話を思い出した。
真っ直ぐ…まっすぐ…か。
なあ、
僕は…どうしたいん？
ハッと目を開けて、玄関に向かって走る。
驚いたオカンの声も今は無視して、サンダルを履こうとする。
けど、こういう時に限って上手く履けない。
何とか足を通して、あの家へ真っ直ぐ向かった。
息を整えながらインターホンを押す。
出てきたのは久しぶりに会った顔だった。
｢こんにちは、あの、Aいますか？｣
｢あら〜謙杜くん久しぶりやね〜
Aさっき出かけてもうたのよ｣
｢どこに行ったか分かりますか？｣
Aのお母さんの返答を聞き、お礼を言ってまた走った。
滴る汗も張り付く前髪も気にしないで、
ただただAに会いたくて。
もうこんなに走ることないと思う。
Aに巡り会えただけで幸せなんて、簡単には思えへん。
このヒグラシの声が終わる前に、
クラゲの姿が見える前に、
伝えへんと、
必ずAに全部、伝えなあかんねん…！
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まるこ。(プロフ) - Hano.さん» 閲覧いただきありがとうございます！！感想コメント凄く嬉しいです…… (2022年1月13日 9時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
Hano.(プロフ) - うわぁぁぁ、、、切ない、、、 (2021年11月20日 22時) (レス) @page13 id: 274f9384a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるこ。 | 作成日時：2021年10月6日 19時
