Last Winter (ページ3)

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３. ページ3

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

いつものようにAの家のインターホンを鳴らす。

『はーい！今行くね！』

「おう。急ぎすぎてコケるなよ？」

『分かってるって！』

Aの声を聞いて、無意識にこぼれる笑み。

本当に好きなんだな。Aのこと。

・

『ごめん！おまたせ！』

「んーん、平気。ちゃんと薬飲んだ？」

『飲んだよ！ね、早く行こう。遅刻しちゃう！』

「おう。」

またもや無意識に繋がる手。

この手を離したら、Aがどこかに行ってしまいそうなんだ。

だからいつも力を込めて握ってる。

・

『ん？今日の颯太、いつもより握る力強くない？』

「え、そう？だって離したくないもーん。」

『ふふ、何それ。』

少し俯きながら頬を赤らめるA。

ほんと、可愛くてしょうがないな。

「A、今日も可愛いね。好きだよ。」

『…っ！もうなに急に！』

「えー？Aちゃんは俺のこと好きじゃないんですかー？」

そう言ってAの顔を覗き込む。

・

『…んもう、好きだよ…。』

「へへ、俺も好き！」

そう言ってAに抱き着く。

こんな幸せな日々が永遠に続いたらいいのにな。