アニオタ少女は変人(涼宮ハルヒ)と出会いました。【涼宮ハルヒの憂鬱】【女主】

六話 朝倉 涼子 ページ8

「AAランクプラス、だな。
俺くらいになると顔見るだけで解る。
アレはきっと性格までいいに違いない」

「そうか、お前くらいの性格ブスになるとそうなんだな。成る程、成る程」

「はぁ！？」

「ま、まぁ、まぁ。
キリも谷口も落ち着いてよ……」

「……国木田が言うなら」

国木田は、谷口と違って優しいからね。
当たり前だ。まあ、確かに。
谷口の言う通り、朝倉さんも涼宮さんとは別の意味で目立っている。
まず、女子の私でも見惚れる美しさ。
いつも微笑んでいるような雰囲気。
第二に性格が良い。理由としては、涼宮 ハルヒに話しかけると言う人間は、皆無に等しい。
冷徹な態度をとられてもそれでもめげずに話しかけている。
第三に、頭も良い。……この前、黒板の板書が遅く、先生が消しちゃったと嘆いていたら、見せてくれた。問題、全問正解してた。
第四に女子に人気がある。
今や女子の中心人物だ。
……こう言う人間には何かが裏にある。
そう思う私は最悪かもな。

まだ四月。
涼宮 ハルヒはこの頃から奇妙な片鱗を見せていた。

片鱗その一。
髪型が毎日変わる。
キョンに言われて気づいたけど、
月曜日はストレートのロング。
火曜日、ポニーテール。
水曜日、ツインテール。木曜日、三つ編み。
金曜日、頭の四ヶ所を適当にまとめてリボンで結ぶという、奇妙なものになる。
ようするに曜日によって結ぶ箇所が増えていき、月曜日にリセットされるらしい。
この後、日曜はどんな髪型になっているのかをキョンと口論してたけど、それはどうでもいい話しだ。

片鱗その二。
体育の授業の際、女子は私達のクラスの五組。
男子は六組に移動することになるわけなんだけど、涼宮さんはまだ男子がいるのも気にせず脱ぎだしたのだ。
あっけにとられていた男子は、朝倉さんによって教室から叩き出されていた。

その後、朝倉さん達のグループの人たちが説教したけど、効果はなかった。
その為、男子はチャイムがなったらすぐに教室を出ることを朝倉さん達に義務付けられた。

………哀れ。

片鱗その三、
休み時間になると教室から姿を消す涼宮さんは、放課後になると鞄を持って教室を出て行く。最初は家に帰っているのかと思ったけど違った。この学校のあらゆる部活に仮入部していたのだ。

ある時はラクロス部でラクロスの棒を振り回しているのを見たことがある。
あと…野球部にも入ったとか。

それで結局涼宮さんはどの部活にも入部しなかった。
……面白い部活がなかったんだろうな

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