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三十六話 これからのこと ページ41

ふと思いつく。

「男? 女?」

「変装してる可能性もあるけど、一応、男に見えたわね」

「じゃあ、男なんだろ」

てことは、SOS団にやっと俺以外の男子生徒が増えるということでもある。
その男子は、ただ転校してきたというだけの理由で、有無を言わせず入団させられるのだ。
しかしそいつが俺やキリ、朝比奈さんのようなお人好しとは限らない。
そう上手くことが運ぶだろうか、ハルヒが強引極まろうとも、もっと意思の強い人間ならば拒否しおおせるのではないだろうか。
員数が揃ってしまえば本当に「世界を大いに盛り上げる涼宮 ハルヒの団」なるバカけだ同好会を作らんといかんようになる。
学校サイドが認めようと、そのために走り回るのは十中八九、俺だろう。
そして、俺は「涼宮ハルヒの手下」という称号を手に入れてこの三年間を後ろ指差されて過ごすことになるのである。
卒業後のことを具体的に考えているわけではないが漠然と大学には行きたいので、あまり内申に響くような行動は慎みたいのだが、
ハルヒといる限りその望みは叶いそうもない。
どうしたものだろう。

どうもこうもない。
俺は羽交い締めにしてでもハルヒを制止してSOS団を解散させるべきだったのだ。
それからハルヒをこんこんと説得し、まともな高校生活を送らせるべきだったのだ。
宇宙人や未来人や超能力者なんざ、まるっと無視して適当な男を見つけて恋愛に精を出したり運動部で身体を動かしたり、そういうふうな凡庸(平凡)たる一生徒として三年間を、
過ごさせるべきだったのだ。

そう出来たらどんなに良かっただろう。
俺にもっと絶対的な意思力と行動力があれば、
涼宮 ハルヒという急流に流されるまま奇妙な海へ泳ぎ着くこともなかっただろう。
なべて世はこともなく(毎日特に何もなく)、俺たちは普通に三年間を過ごして普通に卒業したに違いない。
……多分な。
今、俺がこんなことを言うのも、つまり全然普通でないことが実際に俺の身の上に降りかかったからであるのは、この話の流れからして、もうお解りだろう。
どこから話そうか。
まずその転校生が部室に来たあたりからかな。

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藤凛ゆきな(プロフ) - 面白かったです!これからもぜひ更新続けてください! (2022年4月28日 0時) (レス) id: 01a5a3bde5 (このIDを非表示/違反報告)
こんそめちゃん。 - 里奈さん» いえいえ、大丈夫ですよ!お元気なようでよかったです、更新楽しみにしてました。ありがとうございます! (2019年12月19日 1時) (レス) id: 6cb14b9d6b (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - あかずきん。さん» 返信が大変遅くなってすみません!面白いといっていただけてとても嬉しいです...!ありがとうございます、頑張ります! (2019年11月23日 23時) (レス) id: 9872b3e3c5 (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - こんそめちゃん。さん» 返信が大変遅くなってすみません!リクエストありがとうございます!四人の絡みシチュエーションのリクもありましたらどうぞ、、、(もう見てないかもしれないので思いうつき次第上げさせていただきます) (2019年11月23日 23時) (レス) id: 9872b3e3c5 (このIDを非表示/違反報告)
里奈(プロフ) - 紫猫@東方厨さん» 返信が大変遅くなってすみません!ありがとうございます!!更新がんばります! (2019年11月23日 23時) (レス) id: 9872b3e3c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里奈 | 作者ホームページ:h  
作成日時:2015年7月22日 19時

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