9 ちょっとした好奇心 ページ11
来派の部屋から歩いて1分。
まあまあ近い場所にある私の部屋。
部屋の隅の方に置かれた鞄の中には少しばかりだが食料が入っている。
店長が持たせてくれたんだ。
我慢出来ないから少し食べてもいいかな。
鞄から取り出し1口齧る。
美味しい、幸せだ。
この幸せを、分けてあげたい。
ねえ、薬研藤四郎？
薬研藤四郎side
今日来たばかりの見習いがゆっくり自室に入るのを見た。
特に用はないが、人間は信用出来ない。
気配を消して扉の隙間から覗いてみることにした。
見習いが何かを鞄から取り出す。
血なまぐさいナニかを。
こちらに背を向けているので物体を視認する事は出来なかったが、得体の知れない恐怖を感じて動くことが出来なかった。
すると、見習いがゆっくりとこちらを向いた。
視線が絡み合うが特に驚いた様子もなく見習いは微笑んだ。
あぁ、俺は目の前で嗤う悪魔の秘密を覗いちまったのかもしれない。
貴女side
薬研藤四郎に見られているのは気づいていた。
ただ、彼は兄弟思いで医学を嗜んでいると資料に書いてあったから仲間にしたいと思っての行動だった。
ここの刀剣男士達は傷だらけだ。
手入れは出来なくても応急処置くらいなら出来るはず。
となるとそれを担当するのは彼しか居ないだろう。
『薬研藤四郎様ですね？』
薬研「あぁ。こうして話すのははじめましてだな、見習い。それ、俺っちに見せてくれないか？」
彼は疑っているのだろう。
来たばかりの見習いが薄暗い部屋でコソコソ何かやっているのだから。
いや、もう気づいているのかもしれない。
彼の聡明な頭脳をもってすればこの異常さに気づいていてもおかしくない。
ここで惚けては逆効果かもしれない。
なら味方に付けてしまえばいい。
仲間の傷をみてきた彼なら。
一縷の望みにかけて私は微笑む。
『えぇ、もちろんですとも。どうぞこちらへ』
薬研「失礼する」
覚悟を決めた瞳の彼は後ろ手に襖を閉めた。
あぁ、夜が更けていく。
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お久しぶりです。星の色も変わり、お気に入り登録してくれている方も大変増えましたね。
長らく更新停止していた間、私の文章で楽しんでくれる人はいるのだろうかと病みモードに入っておりました。
結論から言うとこの作品は消しません。続けます。
ですが、更新速度は期待しないでください……
評価やコメントが作者の心の支えになります。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
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akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年7月12日 21時) (
レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか - 面白いです！続き楽しみにしてます！ (2020年4月30日 3時) (レス) id: 705b8abe35 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 初めてこの作品を読ませて頂きました。とても面白いので頑張ってください！ (2019年8月24日 1時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - このコメントを読んで気をつけてくれたら嫌な思いはしないと私が思ったのでコメントしました。とても面白くて好きな小説なのでこれからも無理をしない程度で更新頑張ってください！！長々とコメント失礼しました。 (2019年8月20日 18時) (レス) id: 2a9c9cc493 (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - リクエストに答えすぎたら答えすぎたで図々しい方(タメ口で｢○○出して｣や｢もっとこんなふうな感じにして｣など)が出てくる場合もあります。というか私がその被害に会いましたので(苦笑)。私の時に言ってきた方は常習犯で色んな方に要求してた方なので……続きます→ (2019年8月20日 18時) (レス) id: 2a9c9cc493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶水 x他2人 | 作成日時：2017年3月4日 11時
