愛しい君 [エルキドゥ]

70話 ページ38

全く

よりによってなんでこんな再会の仕方なのかとルリは心中で愚痴を漏らした

エルキドゥが驚きによって鎖を緩めた瞬間を狙ってルリは鎖をガイザラックで引きちぎった

エルキドゥ「！」

鎖がちぎられ我に返ったエルキドゥは再び鎖を伸ばしたがルリの剣圧による風邪で視界を遮られた

エルキドゥ「くっ…(流石ルリ…剣のブレが全くない)」

ルリは剣圧で視界を遮った後建物の影に隠れた

ルリ『まさか3人とも召喚されるなんて……嫌な聖杯戦争に呼ばれたなぁ…』

呑気な事を言っているが正直緊迫した空間だった

ルリ達はお互いの真名、弱点などを知っている

特にギルは[王の財宝](ゲートオブ･バビロン)を持っている

アレを使えば周りの大地を抉り炙り出すことなど造作もないだろう

エルキドゥの方も強みを持っている

彼の鎖は神性が高ければ高い程縛りが強くなる

つまり半神半人のルリとギルは相性がこの上なく悪い

ドドォン

ルリ『！』

ルリが冷静に考えているとギルのものであろう武器が周りの建物諸共破壊しだした

ギルガメッシュ「何処に隠れようと我からは逃げられんぞ…早急に降伏した方が身のためだぞ、ルリ、エルキドゥ」

ルリ『(やっぱりそう来るのかーーーーーーーーーーー！)』

始まってすぐなのにルリはもう止めたいと思った

しかしマスターと契約してしまった以上この聖杯戦争からは逃れられない

ルリ『…あー、もうやめたい〜……』

しかし早くここを離れなければマスターの身も心配

ギルガメッシュ「そこか…」

途端、今度はエルキドゥのいる場所にバビロンが矛を向けた

ルリ『あ〜…可哀想にエルキドゥ』

エルキドゥが狙われた

という事はルリの場所は分かっていないと言う事

ルリ『今の内に━！』

ガァンッ

しかしルリがいる場所にもバビロンは飛んできた

ギルガメッシュ「隠れきれていると思ったのか？」

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