泣いた先の向こう [鬼滅の刃] ″肆″

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伊之助は吹き飛ばされ壁に叩きつけられた

それを心配しながら技を出し続ける炭治郎も限界は近く、足に力が入らなくなったところを今度は善逸が助けた

しかし背中を深く斬られ、炭治郎は善逸が体を張って作ったチャンスで技を放ち、無惨を磔にした

″陽華突″

炭治郎「(もうこれ以上俺は技を出せない、一秒でも長くここに無惨を縫い止める!!)」

炭治郎に無惨の腕が迫った時

無惨の左腕が動かなくなった

見ると負傷していた甘露寺が腕を掴んでいた

甘露寺「もういい加減にしてよぉ!!馬鹿ァ!!」

叫ぶと甘露寺は腕力だけで無惨の腕を引きちぎった

しかし左腕が残っている

残った左腕が再び迫った時

今度は左腕が斬られ縫い止められた

左腕を縫い止めたのは不死川だった

炭治郎「不死川さん…！」

しかし不死川が左腕を縫い止めた直後

無惨の顔が中央から割れ、巨大な口となり炭治郎へ迫った

炭治郎「(下がるな、後ろへ下がるな!!無惨を逃がすな!!)」

グシャ

あと少しで齧り付かれるという時

炭治郎の前に身を呈して伊黒が割って入った

炭治郎「伊っ…」

不死川「夜明けだ!!このまま踏ん張れェェェ!!」

自分を庇った伊黒に唖然として顔を青くしていた炭治郎だったが

不死川の夜明けという言葉で我に返った

三人が命を省みず戦う中

Aは一人、ある覚悟を決めていた

『……(もう、″アレ″しかない。″アレ″をやるしか、例え″死んでも″!!)』

刀を強く握り直したAの左目からは、今までにないくらい大量の血を流していた

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