泣いた先の向こう [鬼滅の刃] ″弍″ (ページ28)

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甘露寺、伊黒、Aの三人は他の柱達と合流しようとするが上下左右が狂ったような空間で彷徨っていた

『鬼は少ないけど、この建物は…？』

恐らくこの建物自体がこうなっている訳では無いのは分かっている

しかし建物が奇妙な構造になっている以上やりづらさはあった

『(何処かに建物を操っている鬼がいる…？)』

甘露寺「あーーーーーーっ！！見つけたわ！」

奇妙な空間である無限城の構造を考えていると、甘露寺が声を上げた

甘露寺「伊黒さん、Aちゃん！あっち！上弦の肆だわ！！」

甘露寺の言う先を見ると、琵琶を持ち高台の畳に座っている女の鬼がいた

伊黒「(上弦の肆、確か時透達が倒したはず…もう補充されているのか？)」

『(上弦の鬼、胡蝶……)』

思わず胡蝶を思い出した

それは甘露寺も同じ事

甘露寺「(私より年下のしのぶちゃんが、命を懸けて頑張ったのよ)」

甘露寺は少し目を険しくし、足に力を入れ一気に上弦の鬼へと向かった

甘露寺の日輪刀が上弦の鬼へ届こうとした時、琵琶が鳴った

ベンッ

甘露寺「はえっ！？」

突如甘露寺の前に扉が現れた

いきなりの事に対応しきれず甘露寺は顔面からぶつかり、下に落ちた

『小芭内！』

伊黒「分かっている！」

落下して行く甘露寺だったが伊黒が拾い上げた

しかし落下した上に鼻血を出した甘露寺は恥ずかしさで顔が真っ赤

伊黒に気を付けようと言われ更に顔を赤くしていた

ベンッ

しかし息をつく間もなく三人の足元に扉が現れ、戸が開いた

慌てて飛び別の場所に着地するが、その場所にもまた扉が現れる

甘露寺は床に現れる扉を必死に避け、伊黒とAは突き出てくる床や壁に追われていた