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『炭治郎、この訓練の意味を理解したようだから正直に言う。お前は優しすぎる』
コォン
炭治郎「俺が、ですか?」
『炭治郎、鬼は害でしか無いんだよ。でも炭治郎は違うだろう?』
炭治郎「…鬼は、哀れで可哀想な生き物です」
『そうだ、それが優しすぎるんだ。確かに鬼だって昔は人間だった。辛い過去があったかもしれない。けどな、人を食い殺した時点でもうお終いなんだ。禰豆子の様に人を食わず、人を守る鬼なんて居ない。もしかしたら上弦の鬼だって辛い過去があったかもしれない。でもどうだ、アイツらは列車事一般人を人質に取り、煉獄を殺した。何十年にも渡って人を捕え、食い殺し、宇髄の左手と左目を奪った。どんな理由があれ許されない、皆が許さない。炭治郎、泣くな。もし泣くときは、仲間が居る時に泣け。必ず誰かが一緒に悲しんで、必ず助けてくれる。一人で悲しむのはやめろ、一人で抱え込むな。怒るんだ、泣くのではなく。許さないと、鬼舞辻無惨を。怒りを糧にして、前を向け。後ろを見るな、鬼に対する優しさは捨てろ』
炭治郎「…はい」
『初めて殺した鬼にも怒れ、倒した手鬼にも怒れ。アイツらはただのバケモノだ、許すな。鬼舞辻なら尚更だ、奴を前にした時は、怒り狂え。ただ殺す事だけを考えろ』
炭治郎「はい…!」
炭治郎は優しすぎる
それは鱗滝も思っていた程
でも優しいだけでは人は守れない
この世は乱暴で、残酷に人の幸せを奪っていく
だから奪われないようにしなければいけない
奪われないように、強くならなければいけない
自分達も、残酷にならなければいけないのだ
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華夜(プロフ) - 続編おめでとうございます!この作品とても面白くて、毎日更新楽しみに待ってます!頑張ってください!応援しています! (2019年11月29日 6時) (レス) id: 2f0d099fed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルサールカ | 作成日時:2019年11月29日 1時