3人目の女王の執事[チャールズ･グレイ] (ページ36)

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XXXIII ページ36

～宮殿執務～

フィップス「どうだった、Aの様子は」

グレイ「……Aじゃないみたいだった…言った時には手遅れ、血の海だったよ」

フィップス「そうか……」

グレイ「どうしたら……元に戻ってくれるかな…」

フィップス「そうだな…普通に謝ればいいんじゃないか」

グレイ「は？それだけで━━」

フィップス「人間落ち込んでいる時こそ、普通が幸せだ」

グレイ「……分かった」

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～宮殿地下～

陛下にAの場所を聞けばやはり地下だった

グレイ「A」

ドスッ

グレイが声をかけた時Aは丁度罪人を″処分″しているところだった

後ろから少し見える横顔にはやはり返り血がついていた

その顔は笑っていた

グレイ「A」

『あ、グレイ。どうしたの？』

グレイ「もうこれやめなよ」

『…………なんで？』

グレイ「そんな事はAのする事じゃないからだよ」

『…違うもん……僕の仕事はこれだもん。こうすれば父様にも殴られないし、母様は僕に構ってくれる』

グレイ「いい加減目ぇ覚ましなよ…！Aの両親はもう死んでるでしょ！」

『違う！まだいるもん！ずっと声が聞こえるんだもん！やれって、ゆうこと聞きなさいって！僕が生きてる限り頭のなかで！』

グレイ「じゃあボクしか見えない様にするから」

そう言うとグレイはAを無理やり自分の方に向け口付けた

『ンッ…！？』

グレイ「………ん……ちゅ……」

『…んっ！……っ！ふぅっ………』

深いものを与えてやればAは力が抜け床に座り込んだ