Story 60 ページ5
Hokuto Side
「ケーキは市販のスポンジとかをもう業務用で買うことになったから、えっと…」
「これとかいいんじゃない？」
「そうだね、生クリームとかイチゴとかは直前にもう一回買い出しに行くから、今日は日持ちするものだけ…ティーパックとプラスチックのフォークナイフと、あ、あと紙皿も買わなきゃ。」
やっぱりしっかりしてるよな…自分から目立とうとはしないけど、与えられた責任はきっちり果たす。
昔からそうだった。
「…北斗？」
「あ、ごめん、ぼーっとしてた」
「珍しいね、紅音いないから寂しい？」
どうしてだろう、Aに、下の名前で呼べる女友達ができたのは嬉しいことなのに、なぜか、今の発言が何か引っかかって、その何かがわからなくて、すっきりしない。
「…Aは、樹いなくて平気なの？」
「んー、いつも一緒にいるから、1日くらいって感じかなぁ。どうせ家に帰ったらいるし。」
…家？
「あ、北斗にいってなかったっけ、夜ご飯とか一緒に食べてるの。ほら、樹も今1人じゃん？お互いさみしーねーってなって。」
ほら、またチクリと胸が痛んだ。
「…前から気になってたんだけど、2人っていつから付き合ってんの？」
「…えっ？付き合ってなんかないよ？」
否定しながらも顔を赤らめるAに、
聞きたいことは山ほどあったけど、
聞くことが怖くて、
「そうなんだ」
それ以上話を広げるのをやめた。
「北斗も一緒に食べる？
実を言うと、北斗がいなくて結構さみしいんだよ？私も樹もさ。」
「…じゃあ、また、時間あったら、な」
「あー、彼女に気を使ってる？
もし本人たちがよかったら4人でも…「まぁ、いいよ」
どうしてだろう、紅音のことは好きなはずなのに、どうしてさっきから紅音の名前が出るたびに不安になるんだろう。
「でも2人ってお似合いだよね…」
なんてつぶやくAを前に、あることに気づく。
俺は、Aに、俺に彼女がいるという事実を、喜んでほしくないんだ。
「…ちょっと悔しいけど」
…どうしてだろう、お似合いだ、なんて言われるのは、本当なら嬉しいはずなのに。
ましてや、大切な幼馴染のAが言ってくれるなら、自信につながるだろうに。
「…A、今なんか言った？」
「…何も言ってない」
悔しい、なんて言葉が聞こえてきた気がしたのは、多分俺の気のせい。
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アミ☆彡.。 - 何度もすみません(汗 移行前のタイトルの話でご自分ではダサいとおっしゃっていましたが、私はすごく素敵なタイトルだと思いました。青春をブルー･スプリングと言い換えるとは発想が素敵です！いいですね、羨ましいです！ (2017年7月30日 15時) (
レス) id: db6bf65f54 (このIDを非表示/違反報告)
アミ☆彡.。 - とってもキュンキュンします！私はこのお話の樹くんのキャラがすっごい好きです。一見チャラくて怖そうでも、本当は(不器用だけど)優しいのがたまらなくいいです。忙しくて更新できない時があるかもしれませんが、私は信じて待っています。頑張ってください！ (2017年7月30日 15時) (レス) id: db6bf65f54 (このIDを非表示/違反報告)
りみるく - 更新されないなら期待したくないので消されても構いません。このお話自体はとても好きなのですが。 (2017年3月26日 3時) (レス) id: 86b0595696 (このIDを非表示/違反報告)
miki - こんにちは！この話ドストライクに大好きです。更新応援してます (2017年3月7日 10時) (レス) id: 32b0bd5e4e (このIDを非表示/違反報告)
ami☆ - この話を見つけてから、一気読みしました。もう、ドキドキしっぱなしです！これから、北斗くんの心が変化するのか、戻るのか楽しみです。更新頑張ってください。待ってます！ (2017年2月23日 0時) (レス) id: 73d1008c04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りっぷちゃん | 作成日時：2016年7月31日 12時
