Story 50 ページ4
Hokuto side
「ほっくん！！！」
なんて懐かしい呼び名に振り向くと、
笑顔で手を振る、Aがいた。
「おはよ、A。」
「おはよ！」
「行こっか、二駅先に大きいホームセンターあるらしいよ」
そう言ってそれぞれの定期で改札を通る。
「A、…今日なんか、可愛いね」
学校で噂されている通り、確かに最近、髪型とか服装とか雰囲気も変わったけど、
「ふふっ、でしょ？
樹が買ってくれたんだ〜っ」
一番変わったのは、中身。
…変わったんじゃなくて、昔に戻った。
正しくは、本当のAに戻った。
「へぇ、樹おしゃれじゃん」
クールなふりして、とっつきにくい人演じて、
誰とも関わらないようにして、人壁を作って、
止めてあげたかったし、
元に戻してあげたかったけど、
俺にはどうしようもできなくて、
どうしたらいいのかわからなくて、
そのせいでAが傷ついたらって思うと、
結局なにも言えなくて…
「その日ね、樹のバイト先に行って、そこの人が樹のことすごく考えてくれてるのを見て、自分の世界を広げてみるのも悪くないなぁって思って、私もバイト始めたの。」
俺には見守ることしかできなかったAを変えたのは、樹で、その樹は、俺の知らない場所で、Aを救ってみせた。
「それで、ケーキ屋？」
「うんっ、文化祭も近いしね！
バイトするって言った時の樹の顔ってばさぁ〜」
なんて、楽しそうに樹の話ばかりするから、
なぜかむしゃくしゃして、
「あ、ここの駅じゃない？」
「…そうだね」
「？！、、ほく、と？」
電車を降りるAの手を、
気づけば握ってて、
「…いや、はぐれないように、、」
咄嗟に出た言い訳。
「…もう子供じゃないんだから、迷子になんてならないよ。
それに、ね？北斗には紅音がいるんだから、そんなことしちゃダメだよ。
私も一応、女子なんだからね？」
優しい笑顔で、そっと俺の手を放す。
「そう、だな…」
どうして手なんて握ってしまったのか、
自分でもあまりよくわからない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 323人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アミ☆彡.。 - 何度もすみません(汗 移行前のタイトルの話でご自分ではダサいとおっしゃっていましたが、私はすごく素敵なタイトルだと思いました。青春をブルー･スプリングと言い換えるとは発想が素敵です！いいですね、羨ましいです！ (2017年7月30日 15時) (
レス) id: db6bf65f54 (このIDを非表示/違反報告)
アミ☆彡.。 - とってもキュンキュンします！私はこのお話の樹くんのキャラがすっごい好きです。一見チャラくて怖そうでも、本当は(不器用だけど)優しいのがたまらなくいいです。忙しくて更新できない時があるかもしれませんが、私は信じて待っています。頑張ってください！ (2017年7月30日 15時) (レス) id: db6bf65f54 (このIDを非表示/違反報告)
りみるく - 更新されないなら期待したくないので消されても構いません。このお話自体はとても好きなのですが。 (2017年3月26日 3時) (レス) id: 86b0595696 (このIDを非表示/違反報告)
miki - こんにちは！この話ドストライクに大好きです。更新応援してます (2017年3月7日 10時) (レス) id: 32b0bd5e4e (このIDを非表示/違反報告)
ami☆ - この話を見つけてから、一気読みしました。もう、ドキドキしっぱなしです！これから、北斗くんの心が変化するのか、戻るのか楽しみです。更新頑張ってください。待ってます！ (2017年2月23日 0時) (レス) id: 73d1008c04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りっぷちゃん | 作成日時：2016年7月31日 12時
