【テニプリ】 長身長髪最強男子 【男主】2

九十二話 無我の境地 ページ50

やっぱり手塚さんは強い

中々ポイントを取らせて貰えないし左右に走らされる

信乃(…クッ…)

僕自身相手を左右に走らせるプレイスタイルだけど…

手塚さんは試合開始時からあの場所を動いていない

信乃(…これが流亜の言ってた手塚ゾーン…)

海斗先輩は左右に走っても中々息が切れないほど無尽蔵の体力を

A先輩は恵まれた体格を活かしたプレーで

僕のプレイスタイルがほぼほぼ通用しなかった

手塚さんはそうではない

全くと言っていいほど動いてないので正真正銘僕のプレイスタイルが完全に無効化される


流亜「…信乃先輩辛そうですね」

弧月「…そうだな」

自分のプレーが通用しないのがどれだけ精神的に辛いのか僕にはわからない

それでも信乃先輩が肉体的にも精神的にも辛そうなのは分かる

弧月「…だが…楽しそうだ」

流亜「……ですね」

辛そうにしながらも信乃先輩は笑っていた


辛いけど楽しい…それって矛盾してると思う

でも今僕は正にそう思っていた

今まで自分がやってきたテニスが通用しないのは悔しいし辛い

でも楽しいんだ

自分の限界に挑戦するのが…！

遥「！ねぇ何アレ…」

「「無我の境地…」」



その後の事は覚えていない

気付いたらA先輩に支えられて救護室にいた

信乃「う…」

弧月「…気が付いたか？」

心配そうに顔を覗き込まれる

信乃「僕は…」

弧月「…無我の境地」

信乃「…？！」

その言葉は何度か聞いたことがある

信乃「…僕,が…？」

弧月「…あぁ」

試合結果は4-6で負け

信乃「…A先輩」

弧月「…どうした？」

信乃「…僕はずっと挑戦するのが怖かった

A先輩が僕の正確さが武器になると言ってくれて…

そのプレイスタイルを貫いてきた」

弧月「…あぁ」

信乃「A先輩が背中を押してくれて…僕はようやく勇気が出ました」

弧月「…ならよかった」

目を逸して手首に付けたゴムを触る


信乃「…ってこんな事やってる場合じゃなかった？！」

弧月「…ど,どうした急に…」

信乃「僕はもう大丈夫なので試合見に行きましょう！

それにS1はA先輩ですよ！」

弧月「…あぁそうだな」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
次回予告

あの二人がまさかの…？！

そして最終決戦S1は一体どうなる？！

この小説の続きへ→←九十一話 格上

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

ラッキーカラー

大石｢心を落ち着かせる《青》はどうかな？アクアリウムがオススメだよ｣

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す