7組の訳あり少女 (ページ10)

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#10 ページ10

＊sakuma.side

『まあ、私から話せるのはこれくらいかな』

俺の想像より壮絶な過去だった

どんなに辛かっただろうか

家族の愛情なんて
みんなが当たり前に受け取るものだと思ってた

胸が苦しくなった

同時に彼女を守りたいとも思った

『だからもう人と関わりたくないの』

そんな事言わないで

俺は、Aちゃんを変えてあげたいよ…っ

「Aちゃん、」

なに？と困った顔で見てくる彼女

「俺と友達になろう？」

君のために何度でも言うよ

頼って欲しいんだ俺の事

『佐久間くん、私の話聞いてた？
もう、ダメなんだって』

「確かに、今まで辛い思いをたくさんしてきたと思う
でも俺、Aちゃんに笑っていて欲しいんだ」

『…』

彼女に知って欲しいことたくさんある

友達の大切さ

辛い時は友達を頼ること

これ以上、好きな人が苦しい思いしてるところなんて

見たくないんだ

『でも、ちょ、佐久間くん…？』

「ごめん、我慢できなくて」

自分の感情が抑えられなくて

咄嗟に彼女を抱きしめていた

なんだこれ、心臓の音すげえ