7組の訳あり少女 (ページ6)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:10,365 hit

#6 ページ6

＊sakuma.side

彼女と関わるのはもうやめた方がいいのか

そんなことを考えながら体育の授業を受けていた

すると…

ﾊﾞﾀﾝｯ

突然

人が倒れたような大きな音が体育館に鳴り響いた

先生「おい、橘！大丈夫か！」

青白い顔の彼女が倒れているのが見えた

考えるよりも俺の身体は勝手に動いていて

「先生！俺が保健室まで運びます」

先生「ああ、すまないが、よろしく頼む」

授業なんてどうだっていい

とにかく彼女が心配だった

急いで保健室に運んで

ゆっくりとベッドへ彼女をおろす

保健室の先生が言うには

貧血と軽い栄養不足だとか何とか

ちゃんと食べていないのか？

ここまで運んで思ったけど

彼女はあまりにも痩せすぎている

『ん…、あれ、ここ…』

「保健室だよ。」

よかった！目が覚めた！！

本当によかった…

『佐久間くんがわざわざ運んでくれたの？』

「え、ああ、うん。勝手に身体が動いちゃって」

彼女はなんだかとても辛そうな顔をしていた

どうしてそんなに辛そうなんだ、

『私なんかのためにありがとう』

私なんか…？

どうして…

「好きな人が倒れたら助けるのなんて当たり前だよ…！」

初めて彼女の前で大きな声を出した