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アガピside
あの手紙を見て、眠れなかった
いくら自分のことを信じてくれなくて、暴力振るってきた人でも、少し前までは大切な大切な仲間だったのだ
あの命令、ひとらんには服従できない
それをわかった上で、王様はこの命令を下したのだろうか
…残酷すぎる
鏡を見ると、自分の目の下にはくっきりとしたクマができていた
食堂へ行くと、ひとらんとオスマン以外の幹部はもう揃っていた
私は相変わらず大先生の隣に座る
『おはよう、大先生』
ut「おはよ…ってアガピ、クマ酷いで??
昨日ちゃんと寝た??」
『…あんな命令見て、寝れるわけないやろ…』
ut「…せやんな…」
そう言った大先生の目元は、いつに増してクマが濃くできていた
大先生も、私同様服従確認の手紙を見るために起きていたのだろうか
そして、服従確認の手紙が届いた1分後に届いた命令の手紙を見てしまったのだろうか??
ふと、他の幹部の目元を見てみると、やはり、皆クマが酷かった
あのシッマでさえもクマができていた
皆わかっているのだ
あの命令は、ひとらんには服従できないことを
今日は昨日以上に訓練に身が入らなかった
今日はひとらんが休みを取ったため、私の隊である第一中衛と、ひとらんの隊である第二中衛の2つの隊を私が見ることになった
一般兵にはアン・ビリーブとのカッターキャー事件を公表していないため、ひとらんの隊の隊員も私のアドバイスなどしっかりと聞いてくれた
訓練中はなるべく明るく、悟られないように過ごした
そして今は夜
さすがに二徹はまずいと思いながらも、服従確認の手紙が届くことを祈りながら起きていた
そして
パサッ
昨日と同様、どこからともなく手紙が降ってきた
震える手でそれを拾い、冷や汗をかきながら封を開ける
“3/27 23:59
王様ゲーム
王様の命令に従わなかったために失血死の罰を与える。
ひとらんらん”
私がその文面を見た直後
ht「グッ…な、なんだ…これッ…グアッ…」
隣の部屋からそんな声が聞こえた
急いで部屋を飛び出して、隣の部屋に向かう
ドアノブをひねると、カギが掛かっていた
『ひとらん!!!ひとらん!!!開けて!!!』
扉を叩きながら叫ぶ
すると、その他の幹部も集まってきた
シャオロンとシッマが私を扉の前から移動させてから扉を突き破った
扉から離れた位置にいた私の目に映ったのは
血塗れた白い軍服と、私が作った外道丸のぬいぐるみを抱きしめたひとらんらんの腕だった
[死者2名、残り12名]
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シオン - 原作恐ろしやw (2019年6月19日 15時) (レス) id: b0e47d3c68 (このIDを非表示/違反報告)
Na-ru(プロフ) - シオンさん» 原作の王様ゲームを元にするとどうしても残酷に…wありがとうございます!!!頑張ります!!! (2019年6月18日 17時) (レス) id: 4cf4765783 (このIDを非表示/違反報告)
Na-ru(プロフ) - シエルさん» 返信遅くなってしまい、申し訳ございません!!!好きだなんて言ってくれてありがとうございます!!!嬉しいです!!!これからも頑張ります!!! (2019年6月18日 17時) (レス) id: 4cf4765783 (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 結構残酷っすね(苦笑)でもおもしろいっす!これからの結果が楽しみです!がんばってください! (2019年6月18日 17時) (レス) id: b0e47d3c68 (このIDを非表示/違反報告)
シエル(プロフ) - マンちゃああああああああぁぁぁん!!!!! この作品好きです!これからも頑張ってください!! (2019年6月11日 7時) (レス) id: 3f85c1dc2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Na-ru | 作成日時:2019年5月29日 23時