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おばあちゃん ページ46

結局私はおばあちゃんの家に引き渡されることになった。

父方のおばあちゃんの家である。

昔と何も変わらないはずの家は、何故か私には入りずらいオーラがした。

少し震える手を玄関にかけて、そして意を決して開け放ち「ただいまッ」っと叫んでしまった。




私の事を一目見たおばあちゃんは、私のことを見てから昔と変わらない微笑みを浮かべて言った。


「おかえりなさい、お夕飯あるわよ」


その言葉がどれ程嬉しかったか分からない。

帰るところがないと思っていた。

出て行けと怒鳴られるかと思った。

怒鳴られるのは慣れているはずなのに、優しい声には滅法弱い事をその時初めて知った。




そこからは、ごくごく普通の暮らしだった。

昔からお邪魔していた家だったからか、懐かしい匂いを嗅いで回った。

昔の書庫にも、顔を出した。


「何時もここで本を読んでいたわね」


おばあちゃんも懐かしそうに笑ってそう言っていた。


…本、か。


何故か、背中に手術痕を残された時から本…というより文学に関するものに異様に反応するようになっている。

これがどんなことなのかは…よく分からないけど。




そんな事でおばあちゃんの家に居候して、何年か経って私が大きくなってきた時だった。

一枚の封筒が、私宛に届いた。

【ーー政府】っという字に反応してしまって、私は早まる鼓動を押さえつけながら封を切ってみる。

その中身は、私の手術痕の事が書かれていた。


この手術痕は侵食者っという本を汚す?奴を倒すために潜書?する事が可能にさせる事が出来る、と。

それは私で初めて成功した手術だった、と。

その手術が無かったら死んでいたかもしれない、と。

そして、その傷を背負って侵食者を倒すために私もアルケミストと呼ばれる特務司書になって戦って欲しい、と。


そんな事が書かれていた。






私は直ぐにおばあちゃんにこの事を伝え、どうすればいいのか問うてみた。


「Aの好きなようにしていいよ」


しかしおばあちゃんはそう言って、私にいつものように微笑んでみせる。


「…行って、いいの?」

「いいよ、Aが決めたことなら」


そう言って私の頭を撫でてくれた。







その言葉で決意した。



特務司書になって、文学を救う、と。

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新美悠華@文アル大好き💛 - リクエスト良いですか?夢主ちゃんが死にたがってたらを秋声君と志賀さんで御願いして良いですか? (2023年3月19日 9時) (レス) @page25 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
新美悠華@文アル大好き💛 - 秋声のどこが地味なん検討つかへんやるときはやる人なのにね (2023年3月19日 9時) (レス) @page10 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
法蓮草(プロフ) - 朔さん» リクエストありがとうございます!!全然大丈夫ですよー!!私も坪内先生と司書ちゃんの絡み見てみたいですから!wwもう作品がいっぱいになっちゃったので次の作品で書いちゃいますね! (2018年7月15日 7時) (レス) id: 6397094652 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 長文失礼しました。 (2018年7月15日 2時) (レス) id: f66b36a2fa (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!!毎回毎回とても面白くて大好きです...!リクなのですが、テーマは何でもいいので坪内逍遙と司書ちゃんを絡ませてほしいです...!無理でしたら大丈夫なんです!!これからも更新頑張ってくださいね!! (2018年7月15日 2時) (レス) id: f66b36a2fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:法蓮草 | 作成日時:2018年5月28日 22時

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