4話 ページ4
・
有言実行、とは正にこのことで。
朝練の時間も考慮して二日経つ頃には、白福はだいぶ『慣れて』いた。
「しかし小さいなお前。姉より全然小さい」
「うるさいです」
部員に弄られるくらいには。
背の低さ気にしてるのか。
仕事も着々と覚えていき、今ではドリンクなんかも普通に渡してくれる。
「……白福」
「びぃっ、赤葦か……」
「鳴き声？」
「びっくりしたって言おうとしたの！」
「そう。ドリンク頂戴？」
後ろから声をかけると、まだまだ奇妙な声をあげるけれど。いや、びぃて。
本人曰く、振り返った時の高さに驚く、らしい。
威圧感、とかだろうか。
中身のあるボトルを探すべくしゃがんだ白福に合わせて隣に腰を下ろす。
やっぱりほっと息を吐いて笑った。
くすぐったい。
がっしゃんがっしゃん、三個目でようやく見つかって、黄色のボトルがやってきた。
「……ちょっと濃い？」
「無くなりそうだったから使い切りたくて入れちゃった」
「悪びれる気は？」
「ほんのりある。タオル欲しい？」
「いる」
あんまり表情が動く方じゃないのはこの二日間でよく分かった。
真顔ってわけでもないけど。
なんだろ、低温？
姉である白福さんと比べるとずいぶん淡白に進んでいく会話が、俺にとっては心地よかったりする。
「あ、そうだ」
「ん」
「部活終わったら聞きたいことがあるんだけど」
「んん？私に？分かった」
「うん。じゃあ戻るね」
頑張って、なんて言われたら、良いとこ見せるしかないよね。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飛鳥(プロフ) - シェルファさん» コメントありがとうございます！お待たせしてしまい申し訳ありません今公開しました！引き続きよろしくお願いします！ (2019年6月30日 15時) (
レス) id: d93720a371 (このIDを非表示/違反報告)
シェルファ(プロフ) - あー、早く続編が見たいです！ (2019年6月30日 11時) (レス) id: ed405ee373 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：飛鳥 | 作成日時：2019年5月4日 23時
