13話 ページ13
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やめておいた方がいいよ。
そんな風に、閉じ込められた気がした。
実際、私が赤葦を見かける度に友達が向けてくる視線はそういうものだったと思う。
私自身もそう思った。
多分奇跡みたいな、ほんの一瞬の出会いだったんだろう。
それでもいいや、って思ってたんだけどなあ。
「っ白福……！」
関わってみてしまうと、案外、要らない欲が出て困る。
大きな音を立てて体育館倉庫の扉に手をついた赤葦は、とても焦っているようだった。
珍しい、息が切れてる。
走ってきたのかな。
人一人ぎりぎり通れるくらいしか開いていなかった扉を押し開けて、息は整わないまま倉庫に入ってくる。
ほとんど月明かりに頼っていた照明がそれだけで随分と明るくなった。
入ってきたのが赤葦だからフィルターかかってるのかな、なんて考えた恥ずかしい自分はすぐに追い出した。
「はぁ……今、白福さん、帰ってった、けど？」
「落ち着いてから喋りなよ。うん、そうだね」
「そうだねって……」
今日の赤葦は表情が豊かだな。
初めて会った時は状況が状況だったから真顔以外を見せていたものだけど、普段の赤葦はそうでもないご様子。
基本的に真顔。表情筋が死んでる。
私が言えたことじゃないけど。
真顔の次に見る頻度が高いのは呆れ顔か疲れた顔で、たまーにふっと笑ってくれる。
結構不意打ちでやるから、息が止まりそうっていうか心臓が出そうで困る。
「白福は帰らないの…」
「え？だってこの後赤葦と木兎先輩スパイク練するでしょう。ボール出しするよ」
「いやそうじゃなくて。白福さん帰るのに一緒に帰らないのって」
聞いてるんだけど、と尻すぼみになっていく言葉に、嗚呼、と納得。
なるほど、赤葦が何に疑問を持っているのか分かった。
何故焦っているのかは分からないけど。
お姉ちゃんと私が一緒に帰ると赤葦に何かメリットがあるのかな。
何それどんなメリット。
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飛鳥(プロフ) - シェルファさん» コメントありがとうございます！お待たせしてしまい申し訳ありません今公開しました！引き続きよろしくお願いします！ (2019年6月30日 15時) (
レス) id: d93720a371 (このIDを非表示/違反報告)
シェルファ(プロフ) - あー、早く続編が見たいです！ (2019年6月30日 11時) (レス) id: ed405ee373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飛鳥 | 作成日時：2019年5月4日 23時
