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無題 ページ1

診断メーカー様よりお題をお借りした短い話を纏めました。

『第三者いわく』 納棺師

第三者いわく、どうやら私とイソップ君の距離感は可笑しいらしい。
そこで一度距離を置いてみないか、と提案すると急に顔を近づけられ角度を変えながら何度も触れるだけのキスをされる。
何分経過しただろうか。
ようやく唇が離れたかと思うと、今度は身体を引き寄せられ少し痛いくらいに抱きしめられる。

「今更逃がしませんから」

貴方は死ぬまでずっと僕の隣にいればいい、というまるで縛り付けるかのような言葉にさえときめいてしまうくらいにもうイソップ君に溺れている私は

「うん、そうだね」

なんて言って大好きな彼の匂いに身を任せ目を閉じた。


『嘘だと言って』 納棺師

何となく嫌な予感はしていた。

「愛してます」

今日のゲームが終わり荘園に帰る途中、隣を歩くイソップ君に不意に告げられた愛の言葉。

「っ……噓だって言って」

こんな言葉聞きたくなかった。

「噓なんかじゃないです」

やめて、そんな真剣な顔で言わないで。

「お願い、だから、噓だって、言って」

狼狽えて言葉が詰まってしまう上に、なんだか泣いてしまいそうだ。
だって、私が好きなのは

「ごめんなさい、愛してます」

私が愛しているのは

「貴方が他の人を好きなのは知っています」

貴方じゃない

「分かってるなら、やめてよ」

「ごめんなさい、それでも諦められないです」

その言葉が胸にぐさりと突き刺さる。
目の前の景色が滲み始めた。
ああ、最悪な日だ。


『何も知らず』 納棺師

僕と幼馴染である彼女の関係はお世辞にも綺麗とは言えないだろう。
他のサバイバーの人達に、彼女は可笑しい、完全に僕に依存している。と言われた事もあった。
可笑しくなんてない。依存している?当たり前だ。僕がそうなるように仕向けたのだから。
彼女に近づく奴らを彼女にバレないように脅して、彼女が僕無しでは生きられなくなるようにどろどろに甘やかして、沢山の愛を注いだ。

誰にも渡したりなんかしない。
他のサバイバーにも、ハンターにもだれにだって。
彼女は僕だけに笑いかけて、僕だけを愛してくれればそれでいい。
幼馴染なのだから当然のことだろう。

「大丈夫ですよ、僕が、僕だけが、ずーっとAを守りますからね」

可愛い可愛い僕の、僕だけのお姫様。
どうかそこで何も知らず笑っていてくれ。

夏が嫌い 納棺師→



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うめぼし - あぁ…好きです… (2022年2月10日 0時) (レス) @page19 id: 6957d2b079 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 杠さん» コメントありがとうございます。小一時間踊り狂えるほど嬉しいです。ぜひ引き込まれてください (2019年12月8日 11時) (レス) id: 584fcfefdb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うわ素敵な文章かかれますね…引き込まれちゃいそうです… (2019年11月2日 10時) (レス) id: 28dffd500b (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ぽぴらさん» 温かいコメントありがとうございます...!なるべく早く更新できるよう頑張ります〜 (2019年7月27日 2時) (レス) id: 584fcfefdb (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴら(プロフ) - ヒーーーッ好きです……悶えました……更新待ってます〜 (2019年7月8日 23時) (レス) id: 3f5b5addce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんず | 作成日時:2019年6月10日 19時

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