た ページ10
・
「......」
静かな病院の中、ソファに座って缶コーヒーを口につける。
彼女が死んでから取り乱した母親は、俺のところに後日謝りに来た。
取り乱す気持ちもわかるし、あの状況であれを言われれば、怒られるのも納得出来る。
顔にはガーゼがついていて、医者なのに患者より
重症な気もする。
せんせー、やば!私より病人!ははは!
彼女なら、そう言うだろうと、そう思った。
居ないはずの彼女を思い出して、少しおかしな気分になる。
はあ、とため息をつけば、突然、看護師のひとりが
俺の方に近づいてきた。
「あの、これ。」
「....なにこれ。」
そう言って手渡されたのは、不格好な折り鶴だった。
「Aちゃんが、国見先生に渡してほしいって。」
「......」
無言で折り鶴を見つめる。
「きたね、折り方下手くそか。」
立ち去っていく看護師を見たあと、
それを持って923号室へと俺は足を運んだ。
28人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱぷり子(プロフ) - お眠のねむさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!最後まで読んでいただきありがとうございます! (2018年9月25日 6時) (レス) id: baa033ac3c (このIDを非表示/違反報告)
お眠のねむ - 切ないのすき。、、、、、そうだね。いつか死ぬんだよね。今を大事になんて、綺麗事かもしれんけど、でもいい思い出にしたいよね。うん。学ばせていただきました( ∩ˇωˇ∩) (2018年9月24日 23時) (レス) id: e0f075e31d (このIDを非表示/違反報告)
ぱぷり子(プロフ) - いぬじゅん。さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!頑張ります! (2018年9月24日 20時) (レス) id: baa033ac3c (このIDを非表示/違反報告)
いぬじゅん。(プロフ) - とっても切なくて、感動しました!!素敵な作品をありがとうございます。私もこんな作品書けるようになりたいです…(笑)これからも頑張ってください、応援しています! (2018年9月24日 20時) (レス) id: c04535af07 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぷり子(プロフ) - 桜朱さん» うわー!めちゃ嬉しいです!( ; ; )ありがとうございます! (2018年9月24日 19時) (レス) id: baa033ac3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱぷり子 | 作成日時:2018年9月24日 14時